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見事!蜘蛛の頭部に突き刺さった注射針から繋がった特殊な高分子材料のホースを伝って、超高圧で、ボンベの中の液体窒素が、注入される!
温かな蜘蛛の体内で一気に気化して、風船の如く膨れ上がり、更に体内の隅々に行き渡って、次第に、急速に、身動きを、生命活動を、分子運動を止めて行く、…超低温の液体窒素!
高分子ホースと注射針は、黒騎士の手元のノズルで切り離されて、直ちに次の針が換装される。
大女:「こんなに上手く行くとは思わなかったな。」
辺りの空気を霜の様に纏って、一瞬で凍らせるほどに冷え切った敵の身体は、幾ら不死身の再生力を手に入れたとしても、容易には復活を赦されないらしい。
大佐:「さてと、こいつは、この状態からでも復活できるのか?」
言ったその途端に! …巨大蜘蛛の脚が一本、ピクリと痙攣する!
大女:「大丈夫みたいだね、止め刺しときます?」/大佐:「ああ、しっかり片付けろ!」
黒騎士は、ノズルを蜘蛛に向けて、発射!…何故だかしない、、、
大女:「あらら、詰ったミタイ。」