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観事は強か吹き飛ばされて、地べたに膝を付く!
腕の切断面は直ちにゲル状の分泌物で塞がれるが、腱や骨の傷が大きすぎて、機能が回復するのに時間がかかるらしい。 指も、手首も、思い通りに動かない。
ズズズと長い剣を引き摺りながら、再びボディアーマーの大男が近づいて来る!
観事は傷付いた右手をだらりとぶら下げた格好で、立ち向かう。
武琉:(一旦引くんだ!)/観事:(駄目、逃げたら明里を取られちゃう!)
再び、超低空から、斬り上げる軌道で、剣が伸びる!
観事は、脛を狙った剣を、跳んで躱し!
大男は、其の侭身体を一回転させて、…ニ撃目を、今度は斜め上から斜め下への斬り下ろしで、攻める!
観事は、空中に逃げた分、次の動作への発力が遅れて! …無様な体勢で、ギリギリ逃れ、…着地の体勢をしくじって、その侭地面に腕を付いて転がった!