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武琉は、明里を起こさない様にそっとベッドを抜け出して、広い部屋の中を散策する。
ウチのアパートの4倍は有りそうな部屋だ。 書斎や、簡易ダイニング、副寝室まで有る!
武琉:「何処かの、ホテルのスィートルームみたいだな。」
壁一面のカーテンを捲ると、…遥か下に横浜の町並みが見える。街は昼下がりの様だった。
確か「委員会」とか言う連中に連れてこられたのだ。…
その時、備え付けの電話が上品な着信音を鳴らして、…ウトウトと、明里が目を覚ます。
明里:「あっ、武琉、…気がついたん!」
明里が、一目散駆け寄ってきて、武琉に抱きついた。
武琉、…一寸、照れる。
そう言えば、…観事は何処へ行ったんだ?