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明里:「武琉ぅ? 大丈夫なん?」
武琉:「心配すんな、…」
撃たれた傷は、血の塊の様な瘡蓋で埋まりつつあったが、…今になって激痛と疲労が全身を襲う。正直立って息をしているだけで辛い。
武琉:(俺は生きてるのか)/観事:(ソウミタイダネ!)
しかし、これ以上、戦える気もしない。 ぼろぼろになった両手の指からは所々折れた骨が皮膚を突き破っている。
どうやら「敵」は次の攻撃の準備を整えている様だった。 廊下の窓の下を、大きな装備を持った男達が走り回っている。
武琉:「全く、…一体何人居るんだ?」