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仁美:「さてと、…」
一寸、目を伏せて、それから、和服美人が、ニヤリと微笑む。
仁美:「夏休みになってもチットも帰っていらっしゃらないし、お顔を見るついでにお部屋のお掃除でもしようか思って伺ったのですけど、明里さんが綺麗にしておいて下さったのですね。 後でお礼を言わないと、…」
仁美が、テーブルを部屋の隅に押しやって、…ささと、武琉の傍に、いざり寄る。
武琉は、ゴクリと、生唾を飲み込んで、…
仁美:「それじゃあ、武琉さん、…早速、始めましょうか。」
武琉:「いや、俺は、…」
仁美の細い指が、武琉の膝に触れて、…
仁美:「だって、久しぶりなんですもの、…武琉さんも随分、…」




