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武琉:「仁美、さん。俺は、許嫁の事は、未だ、…決めてない、です。」
何故だか武琉、極めて腰が低い。
仁美:「武琉さんは、この女性とお付き合いされているのですか?」/武琉:「いや、そう言う事では。…」
武琉:「彼女は、明里さんは、俺の幼馴染で、仲の良い、その、…親友です。」/明里:「……、」
穏やかに、でも冷ややかに、仁美が微笑む。
仁美:「でもこの女性は、武琉さんの事が、気になっているみたいですよ。」
明里:「ウチは、…」
明里は、真っ赤になって、それから俯いて、口篭るばかりで、…其の侭、部屋を、出て行ってしまう。
仁美:「武琉さん、私は武琉さんがどなたの事を好きになられても、お付き合いされても構いません。」
仁美:「私は、武琉さんが還って来てくれる迄、綺麗な侭で、お待ちしています。」