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下位世界の『超』召喚獣  作者: 五月蓬
幻惑の魔王ドッペルゲンガー篇
11/55

愛の形は人それぞれ?




 黒塗りの城、『影の館』。魔王ドッペルゲンガーの潜む場所。


 中は一寸先も見えぬ暗闇。タカシ達は手に入れた真理眼によって、辛うじて進むことができる。


「どんだけ暗いんだよ……」

「お化けが出そうで怖いです~……」

『やめてよアリアちゃん!お化けなんて!怖いよ!』

「お前だってお化けみたいなもんだろう」

『違うよ!私は強いて言うなら精霊みたいなものだよ!』

「じゃあ脱げよ」

『精霊イコール露出狂みたいなのはやめてよ!あれはとうふさんだけだよ!』


 とうふさん涙目。

 そんな下らない会話を眺める魔王ドッペルゲンガー。


 何故か、ちょっと何この人達、みたいな引きつった顔。


(……なんだこいつ……怖っ!)


 ※ドッペルゲンガーにはミリーの声が聞こえてません


(え?女の子に向かって「お前だってお化けみたいなもんだろ」って……どゆこと?お化けみたいに酷い顔だな、ってこと?酷いな!)


 ※ドッペルゲンガーはミリーの存在を知りません


(……で、脱げよって何!?え?そういう関係?……やだなにこの外道……女の敵!)


 ドッペルゲンガー、ドン引き!


「ねえ……突然脱げはないでしょう?酷すぎますよ」

「な、なんだレイ……彼氏だからってキレるなよ」


(彼氏!?この冴えない奴、彼氏の前でその彼女に向けて脱げよだの言ってたの!?)


「え、ええ……キレますよ……そりゃ。俺の大切な女なんですから」










 そう言って、レイとかいう男に化けた私はアリアという女を抱き寄せた。


 バレては不味い。折角潜り込んだのだ。




 霧の泉には私の影を潜ませている。

 普通の冒険者ならば、霧で塞がれた視界外からのバックアタックで御陀仏の筈だった。


 しかし最近の来訪者はきっちり真理眼を身につけてくる……トゥルフの奴がノルマの為に広告だして宣伝してるらしい。


 あのとうふ野郎、高校時代の漫研の仲間のくせに、私を売りやがった!

 あいつのせいで、最近は不意打ちができやしない!


 しかし英霊高校歴代屈指のエリート、魔王学園卒でないにも関わらず、魔王職に就いた数少ない天才の私は考えた!


 それが『恐怖!ドッペルゲンガー作戦』だ!


①襲う

②怖い魔王の演技

③ビビらせたら勝利!逃げるものは追わない

④駄目なら攻撃!

⑤隙を見て一人誘拐

⑥そいつに化ける

⑦不意打ちで一人ずつ消す←今ここ


⑧大☆勝☆利




 まさに完璧。なんという作戦。仲間に刺されるなど思うまい!


 影と姿を操る私の力あってこその作戦である。




 隙はない筈だった。


 唯一の失敗、それはこいつらが、あまりにも複雑な人間関係を持っていた事だろう……









「え?おまっ…………アリアちゃんにも手を出して……?」

「え?」


 きょとんと抱き寄せられるアリア。よく状況が読めないレイに化けたドッペルゲンガー。目を潤ませ、わなわなと震えるタカシ。あわわと慌てるミリー(ドッペルゲンガーには見えてない)。


 タカシは号泣した。


「この二股野郎ぉぉぉぉぉぉッ!」


 ドッペルゲンガーはびっくりした!


(え!?二股!?ちょっ……え?彼氏って……この女のじゃなく?……でも他に女は……居るのはこの冴えない男と愛玩魔物だけ……)




 ドッペルゲンガーははっとした。


(彼氏って……この冴えない男の彼氏ということか!?)


 ※違います


(馬鹿な……こいつら、男の恋人だったとでもいうのか!?興奮す……じゃない!)


 アッ―――!


 ドッペルゲンガー、大きな勘違い!


(さっきは……彼氏の目の前で、女の裸を見たがったことに対して私がキレたと勘違いしたのか!くそ!やっちゃった!ここで不仲になったら……不意打ちできない!)


「レ、レイさん……離して……」


 顔を赤くして、アリアが抱き付くレイ(ドッペルゲンガー)を突き飛ばす。


 よろりとよろめいたレイ(ドッペルゲンガー)は慌ててタカシに駆け寄り……




 抱き付いた。


「冗談だよ…………俺が愛してるのは…………」








「君だけさ」




 レイ(ドッペルゲンガー)の愛の囁き!


(どうだ!ナイスフォロー!)


 ※勘違いです








 沈黙。










 そして、タカシのターン!


「き、き、気持ち悪いんだよ……この変態がぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


 タカシの攻撃!


「ぐふぅ!?」


 レイ(ドッペルゲンガー)は吹っ飛んだ!


 青ざめた顔のタカシ。アリアは対照的に、顔を赤くして飛び上がる!


「レイさんの…………不潔っ!!」


 アリアの攻撃!


「うごはッ!?」


 レイ(ドッペルゲンガー)にダメージ!


 地面でのたうち回るレイの上にはミリーが涙目で浮かぶ……


『レイ……いつからそんな風になっちゃったの……?』


 ※レイ(ドッペルゲンガー)には聞こえてません


『レイの…………バカチンケダモノ狼男っ!!』


 ミリーの叫びと共に、ふわふわと館の置物が浮かび上がる……




 ミリーのポルターガイスト!




 どんがらがっしゃ~ん!


「あばばばばッ!?」


 大量の置物がレイ(ドッペルゲンガー)に降り注ぐ!


 レイ(ドッペルゲンガー)に大ダメージ!




「骨はちゃんと拾ってやるむきゅ」


 むくちゃんは大量に積み重なった置物に埋もれたレイ(ドッペルゲンガー)に呟いた。








「何故……分かった……?」








 地の底から湧き上がるような声。


「この声は……!」


 大量の置物の隙間から、影が溢れ出す。


 分散した影は収束し、人の形を作り出す!




「私が仲間に化けていると!」

「ドッペルゲンガー!?」




 ドッペルゲンガーが姿を顕した!




「そう……私だ」




 黒い影が地面に降り立つ。


 それを見たタカシ達は……




「レ、レイはそんなやつじゃないって信じてたよー(棒)」

「ですよね~(棒)」

『私は最初からわかってた(棒)』

「おのれ…………何を見抜かれた……?これが……愛の力だとでもいうのか?」


 ※大体あなたの自爆です


「「『そう、これが愛の力だ(棒)』」」


 冷や汗だらだらで誤魔化す一同。




「……下らん。ならば、砕いてやろう」






「私の幻影で、貴様等の愛とやらを!」


 黒い影がぎょろりと目を見開く!


「私だ」


「私こそが」


「幻惑の魔王」




「ドッペルゲンガーだ!!」




 タカシ達が気を取り直して身構える!




 魔王ドッペルゲンガーが現れた!





BLタグがついてないですからBLにはなりません!


ドッペルゲンガーさん、盛大に爆死!しかし次回から本気出す。


ドッペルゲンガーさんは策を練りすぎて空回りするタイプ。

それにしても、ちゃっかり攫われちゃってる勇者さん……ある意味ヒロインですね。


でもレイがメインヒロインというわけではないので悪しからず……w


次回はようやく初の魔王との対決!



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