星がきらりと瞬くので
きらきらと星が瞬く夜。
ベランダに出て、空を見上げていた。
けれど都会の夜空は、あまり星が見えない。
前に住んでいた田舎では、街灯も少なくて、夜になると一面の星が広がっていたのに。
「っくしゅ!」
思わず小さなくしゃみが漏れる。外気は思ったより冷たく、身体の芯まで染み込んでくる。
「はい、これ」
振り返ると、彼がマグカップとタオルケットを手に立っていた。
二人、肩を並べて座り、ひとつのタオルケットにくるまる。
湯気の立つマグカップを握りながら、ぼんやりと星を見上げた。
――こんなふうに、ただ隣で過ごすだけでいい。
彼の瞳の中に映る小さな星を見つめながら、そんな幸せな日常がいつまでも続きますようにと、心から願った。
読んでいただきありがとうございます。
星を眺めながら、皆様は何を考えますか?
わたしは、何も考えずにぼーっとしてるのが好きです。




