表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄された弱小令嬢の仕返し  作者: 碧井 汐桜香


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/24

24 番外編 ライマーの畑

「おう! ライマー。今日も精が出るな!」


「マット! ……でも、やっぱりルリアーナ様がいた頃より植物たちが元気がなくて……」


「ルリアーナ様は聖女様だぞ!? そんな特別な力をお持ちの方と自分を比べるな。俺から見ると、ライマーはしっかり植物たちの世話をしているように見えるぞ。毎日仕事終わりに水をやって、草を抜いて……。俺には真似できねー。すぐに飽きちまう」


「ははは! マットくらい面倒くさがりだったらそうかもしれない!」


 マットに励まされたライマーが思わずお腹を抱えて笑うと、それに釣られたように植物たちも風に揺れた。


「ほれみろ。こいつらもライマーにありがとうって言ってるぞ。ライマーが笑顔でいることがこいつらにとって一番の栄養なんじゃないのか?」


「……確かに、お師匠様もルリアーナ様もいつもニコニコして植物たちに接していました!」


「それでも元気が出なかったら、ミイアに聞いといてやるよ。ルリアーナ様おすすめの肥料の作り方をな」


「そういえば、一緒に暮らしているんでしたっけ?」


「……、なんで知っている?!」


「メイドたちが噂していましたよ。聖女ルリアーナ様の覚えがめでたくて、当主様にも一目置かれているから狙ってたのに、って」


「……子供に変なこと聞かせやがって」


「子供って。マット、俺も彼女くらいいるんだけど?」


「!? お前、今いくつだ!?」


「今年で十四だ!」


「お前……もう十四なのか? この間まで子供だったのに……」


 衝撃のあまり動けなくなったマットに、ライマーは付け加えた。


「マット。早くミイアにプロポーズしてあげないと可哀想だよ」


「……うっせぇ!」


「確かに、聖女ルリアーナ様のお気に入りの侍女ミイアに、ただの門兵のマットがプロポーズってハードルが高いか。じゃあ、この間当主様に推薦されてた、執事の登用試験、受けてみたら? ルリアーナ様に会う機会もできるかもしれないし、ミイアに相応しい男になれるよ?」


 首を傾げるライマーに、頭をがしがしと掻いているマットが、床に座り込んで言った。


「……俺にそんな難しいことできると思うか?」


「……できるできないじゃなくて、挑戦するかしないかじゃない?」


 飄々とそう言ったライマーに、マットが舌打ちをする。


「くっそ。他人事だと思って無茶言いやがって」


「……私も受ける予定ですけど? 今の彼女、上級メイド見習いだから。相応しい男になりたいからね」


 口調を整えて執事らしい言葉を使ったライマーにマットが驚いた瞬間、ライマーはいつも通りの話し方に戻した。


「まだ練習中だけど、マットと一緒に練習できたら、心強いな」


「……俺もやってやる。ミイアとルリアーナ様のためだ。お前のためじゃねぇからな!?」


「わかってますよ、マットさん」


 笑ったライマーはそう言って、雑草をぶちりと抜いた。


「では、ライバル同士、執事の座を目指して頑張りましょうね?」


 何歩も先をいっていそうなライマーの言葉に、気合いを入れるために顔を叩いたマットも立ち上がり、雑草抜きを手伝うのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
とても面白かった。キャラが全員味が有って楽しいお話でした。おバカさん達以外幸せで何よりです(^-^)
とっても面白かったです。 ルリアーナちゃんめっちゃいい子‥と思っていたら、聖女だったんですね。 婚約者はただのクズでおバカさんで感じでしたが、義妹の方は加虐心も強くてヤバい子でしたね‥ 今までよく周り…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ