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「さて、あまり後始末に時間をかけてくれるなよ??」
「かしこまりました。陛下。·············後はまとめて首をはねろ」
アルタロッサ公爵家の一声で、周りの兵士達は一斉にマデリア達を地面に跪かせて。
「········許さない」
大恩人を。
友人を。
唯一無二の主を。
愛する夫を。
祖国よりも大切で愛した"この国"を。
それらを奪ったお前達を。
「絶対に許さない······!!!」
此方に背を向けるライオルとアルタロッサ公爵を睨む。
神よ。
偉大なる海の女神·リューンよ。
どうか、どうか。
この者達に裁きを。
目の端にキラリと白刃が映った瞬間、マデリアの意識はそこでブツリと途切れた。