表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/13

1「覚醒」

「由紀さん、もう直ぐ産まれますよ。呼吸を忘れずにね」

「ヒッ・ヒッ・フー・・痛い!!」 

「フーフーって長めに息を吐いて」 

「フーフー・・ヒッ・ヒッ・フー」

「もう赤ちゃんの頭が出て来てるからもう少しだけ頑張って」

「ヒッ・ヒッ・フー・・あぁ・・」

「オギャーオギャー」

「由紀さん、元気な男の子ですよ」

「由紀、よく頑張ったね有難う」

「貴方・・産まれたのね・・。香織さん、有難う、貴女のおかげよ・・ウッ・・わぁー」

「泣いてたら駄目よ。もうお母さんなんだから強くならないと」

「はい、産まれて来てくれた赤ちゃんに感謝して夫と二人で大切に育てます」

「斉藤さん、男の子の名前は決まっているの?」

「拓也です、妻と二人で決めました」

由紀は拓也を大事そうに抱き締め、幸せ一杯な表情を浮かべた。


「んっ・・ここは何処だ!?」


今回の一件について、娘の美幸には包み隠さずに全てを話した。

美幸のドナー情報が病院関係者の間で共有されてしまっており、今後も臓器移植目当ての輩に命を狙われる危険が続く事も伝えた。

「今後どうするべきか考えてみる、お休みなさい」と言って美幸は自分の部屋に向かった。

嘸かし不安だろうと心配していたのだが、翌朝、スッキリとした娘の表情から自分なりに結論を出したのだろうと判断した。

その日から娘は変わった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ