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「そわそわ」は思春期 (600字ストーリー)

作者: のはる

思春期の男子生徒の心が見えた瞬間

 近くのケーキ屋さんに行った日のこと。ケーキ屋といってもアイスクリームもクッキーも売っているお店。店舗の半分はアイスクリームの冷凍ボックスが並んでいるお店。私はケーキを買うのではなく、いつものように袋つめのアイスクリームを手に取っていた。中学校のジャージを着たままの男子生徒が自転車で乗りつける姿が窓越しに見えた。背負ったカバンを背中から降ろし、お財布を出してはしまう。そしてそっと店内を見る。何かそわそわしている様子。アイスクリームを3袋、買い物カゴに入れ、レジに向かおうとすると、その少年は店内に小走りに入ってきて、レジ近くに並んでいるクッキーをさっと手に取り、私の前に並んだ。レジ待ちの人が多く、そのレジ待ち時間中に、少年は手にしたピンク色の桜柄の小袋に入ったクッキーを大切そうに、そして少し恥ずかしそうに抱えていた。時々、お財布を出しては中に入っているお金を確認していた。そして、手にしたピンク色の桜柄の小袋を見ては、陳列されているもう少し大き目のクッキーを手に取り、くらべている。でも、手に取るだけで、やっぱり最初に手にしたピンク色の桜柄の小袋を大切そうに抱えて、レジに出した。


 レジの方が「おひとつですか?レジ袋はどうされますか?お会計は・・・」といろいろとゆっくりした口調で少年に声をかけてくる。少年は早く会計をして欲しいように、「はい、はい」と短く返事をしていた。


 そわそわ、そわそわ、とても恥ずかしそうに、頬を赤らめているのがわかった。



 あ、そうか。明日はホワイトディーなんだ。


誰にでもあった思春期の恋。ワクワク、ドキドキ、そしてせつなさ。あなたの思春期は・・・。

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