表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

276/406

【第66話】 手続きは、校長室にて 2

こんにちは。

お昼の投稿です。

 私が『?』状態になっていると、センバ騎士団長が苦笑いをしてお話ししてくれた。


「氷獣を防ぎ、魔石の恵みをン・ドント大陸にもたらす北の守護者、獣王季羅。そしてその妃、女王乱。生徒達は気軽に接しているが、あなたは獣王の10番目の聖獣姫、明季姫なのだが?」


 は?


 村じゃ、季羅お父さんのこと、そんちょーって呼んでいるけど?

 姫?お姫様?


 誰がや?


 思わず元帥さんの、言葉になってしまったではないか!


 お家、時々壊れて、隙間風入るんですけど?

 トビトカゲ、奪い合って食べているんですけど?


 この人達、何か誤解していない?

 なに?その設定?


「季羅お父さんは村長で、家はお城ではありませんよ?木造で、家族で暴れて時々壊して、隙間風吹いています。その王とか姫とかは、王都サイドの見解では?」


 多分、これが正解だろう。

 獣人族に王族とかの自覚は無い、と思う。


「時期入学式だ、獣王が式に参加するらしいが、おそらく正装であろう。シュート家・明季、楽しみにしておけ。日時、時間割は姉君に渡してある。確認しておくように」


「はい」


 シンお姉ちゃん!時間割、持っているなら見せてよ!

 あ、読めないか。


 新しい生活が始まる!


 期待と不安。

 私の場合、不安が大きいかな?

 いや、不安の塊か?


 やっていけるかなぁ?

 不安だなぁ。

 心細いなぁ。


 姫?王?考えるだけ無駄だ。

 群れのリーダーを獣人族は村長と呼び、王都の者達は王と呼んでいる。


 意識の違いか?

 王と村長、どう違う?

 大半の獣人族は気にしないのでは?


 私は、他にすること、考えることが山ほどある!


「シュート家・明季、他に何か聞きたいことはあるか?我らに伝えたいことはあるか?」


「……あります」


「ほう、なんだ?このトルクちゃんに、聞いてみるがよい!」


「この学校は、何を教えるところですか?」


「え?勉強じゃないの?」


 だよねぇポシェットくん。


 でもそれだけじゃないよね?トルクちゃん?


「ここは、生き残る術を教えるところだ」


「生徒に伝わっていますか?」


「難しいな。言葉で言っても、言葉だけでは伝わらない」


「生徒に何を望みますか?」


「君は何者だ!?」


 思わず質問するセンバ騎士団長。


 見下ろしている目と、私の目が合う。


「獣人族、シュート家・明季ですが?センバ騎士団長?」


「我ら長寿のエルフでも死は必ず訪れる。限りある人生を悔いなく生きて欲しい。老いても、羽ばたいていて欲しい、そう望む」


 トルクちゃんの言葉。


 前世では、相当酷い目にあっている。

 それでも、羽ばたいていて欲しいと。


「では次、グラウディー・ポシェット、入学を望むか?」


「はい、望みます」


「あの?私、このままここにいて、いいのでしょうか?」


「かまわぬ、お前達二人が揃ったのは、精霊の導きじゃ。ポシェットの話、よく聞いておくように」


 え?いいのかなぁ聞いていて?

 個人情報だと思うけど?

 気にしないのかしら、妖精族達は?


「グラウディー・ポシェット、お主も優秀じゃな、一年から四年まで選ぶがよい。五年生でもいいな」


 ん?赤ら顔でチラリと私を見たぞ?


 魔石が邪魔しているのかしら?

 あまり匂いがしない。


 あ!……これ、獣人族の体臭対策に使えないかしら?


「一年生で、お願いします」


 え?即答?考えないの?

 それとも考えていたの?


「ほう?五年生でも通用するが、一年から学ぶか?」


「はい」


「では、一年生で入学を許可する。話しておくこと、聞きたいことはあるか?」


「話しておくことがあります」


「聞こう」


「僕……私は、身体が弱いのです。生まれてすぐに魔力還元の兆候がありました」


 え?


「ほう、それは……」


「両親が、嘆いて、悲しんでいると、さまよえる賢者さまが現れました」


 え!?魔族チクリが!?


「なんと、あの賢者が?」


「さまよえる賢者さが言うには、私は魔石との相性が抜群によく、魔石と共にあるなら、生きながらえる、と言われたそうです。以後、私は魔石が外せません」


「魔石から直接魔力をもらっていると?」


「はい、それも、かなりの数の魔石が必要です」


 魔石って高価と聞いたけど?

 お値段って??


 今、獣人族の村には、千個単位で魔石があるけど。


「魔石が無ければ、死を迎えると?」


「はい、騎士団長さま」


「家が商人でよかったな、魔石は高価だ。それに簡単には、手に入らない」


 トルクちゃん、難しいお顔だね。


「いえ、それは違います、逆です。魔石を得るために両親は商人になり、財を成したのです」


 え?そんな簡単に財を成せるの?


「さまよえる賢者さまの、お話を聞いていた群衆の中に、獣人族の方がいまして、その方が大量の魔石をくれたのです。王都で販売する魔石300数個を、無償で」


 ええっ!?


 だ、誰だ!?

 初耳だぞ?

 そんなことしているの?獣人族!


「その魔石で私は生きながらえ、両親は魔石の商人になりました」


 誰だ?


「その獣人族の名前は?」


「名乗られませんでした。ただ……」


「?」


「鳥の獣人さまでした」


 あ、それ、もしかして?


 ゴルちゃん、ニヤッとしたから間違いない!

 今度、こっそり聞いてみるか?


 上昇期は凄いな、色々とコンタクトできる。

 逆に下降期は辛いな、行動が制限される。


「ですから私は獣人の方に恩返しがしたいのです。魔石に頼って生きている私ですが、できることをしたいのです」


「恩返し?難しいぞ?彼らを助けるのは容易ではない。獣人族は集団戦を得意とするが孤高戦士でもある。そんな戦士に対して、何ができる?」


「分かりません」


 あ、トルクちゃん、ニヤニヤして悪いお顔になっている!


「よし、ならば同じクラスにしてやろう、明季と、どうじゃ?」


 いっ?


 いいの?そんなことで?私の意見は?


「本当ですかっ!」


 うわぁ、明るい笑顔ですね、ポシェットくん。


次回投稿は本日 2023/04/07 20時くらいの予定です。

遅れたらすみません。


3月、4月は忙しく

投稿時間がころころ変りますが

何卒お付き合い、よろしくお願い致します。


サブタイトルは わんわんは迷子 を予定しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ