【第64話】 手続きは、校長室にて
こんばんは。
本日二回目の投稿です。
先頭はセンバ団長、いやセンバ非常勤講師である。
後方左右にヤベンさんとナイダイさん。
私の右にポシェット商会の長男、左におばばさま。
シンお姉ちゃんは、玲門さんと美観さんと保健室で、女の子のお世話をしている。
え?お世話内容?
公表駄目です……ヒミツです!
「入学手続きって事務所とかじゃないの?職員室?え~っと?」
チラリ、とポシェットくんを見る。
「好きなように呼んでください、明季さま」
「同級生になるのでしょう?さまはやめてよ」
「皆さんからは、何と呼ばれているのですか?」
「私?アッキーとか?」
「……」
「どうしたの?」
「……無理です。それは呼べません」
なんで?
「どうして?」
「いや、でも、それは……」
急に赤くなって、もじもじし始めたけど?
このポシェットくん、私よりちょっと小さい。
身長は140㎝?ちょっと?かな?
顔立ちは、女性というか、女の子みたいで、声がまだ変声していない。
体重は、軽そうだ。30キロ?
よくこの体型でリンドウに挑んだな。
怖くなかったのかしら?
重速術の使い手だからといって、恐怖心がないわけだなない。
ちなみに私は今、怖い。
いや、心細い。
シンお姉ちゃん、ヘルプです。
早く来て下さい、お願いします。
一人は慣れません。
「入学手続きは校長室で行う」
答えたのはセンバ非常勤講師だ。
「え?」
まだ入学もしていないのに、校長室!?いきなりラスボス!?
このクエスト、難易度高くない?
それにこのパーティーメンバーが危ない!色々な意味で!
騎士団長先頭で、美少女生徒会長に、魔石を大量にぶら下げた少年、隻眼で朱槍携帯の獣人。それに従う巨躯のオーク2名。
何しに行くの?校長室!?
カチコミじゃないんだから!
「い、いきなり校長室ですか?」
「そうだが?どのような生徒が入学するか、知りたいと思うのは校長として当たり前ではないのか?」
そ、そうなの?
個人面談?だよね?いったいどんな手続き?
私がいた企業は、新入社員一人一人にここまでしたか?
最初の挨拶は映像だった気がする。
社長さん、何回直に会ったっけ?
遙か、雲の上の人って感じだったけど?
もう、お顔も思い出せないよ。
……小学校の校長先生は、私を助けてくれたけど。
ローロンサ、アトロニア、ルカトナ、亜紀の家族。
コツコツ、ギシギシと足音が響く。
足下は木の床。
土足で歩き回っているけど、校舎内はとても綺麗だ。
清掃が行き届いている。
魔力が影響しているのかしら?
すれ違う生徒全てが、何事か?という目で見ながら立ち止まる。
あの、恥ずかしいのですけど?
ヒソヒソ声も聞こえてくるが、ここは聴かないようにしよう。
あ、重厚な木製の扉が現れた。
ここか?
コンコン、と扉をノックするセンバ非常勤講師。
「入学手続きです。2名、シュート家・明季とグラウディー・ポシェット」
「どうぞ~」
軽い女性の声。
校長先生は女性か?
しかし、デカい扉だな?これ。
どうやって開けるのだろう?
ん?
ナイダイさんとヤベンさんが、観音開きの扉を両方から開ける。
装飾の一部が、ドアノブになっているようだ。
……VIP待遇ではないか?ここまでしなくても!
私達、新入生で、一生徒なのだが?
それとも皆こうしているのかしら?
まさか、ね。
少なくとも、新入生、数百人はいるはず。
「我々は外で待つ、手続きが終わったら、少しでいい、話ができないか?」
おばばさま?何のお話?
「かまいませんよ」
あなたのお願い、断る理由もないしね。
まあ、同じ魂の別の人だけど。
そのうちに、闇落ちした人とか出てくるのでは?と警戒しているけど、おばばさまは大丈夫みたい。
ドアの向こうは、広い大きなガラス窓が正面に見えた。
左を見ると、巨大な机に、重厚なイス。
それに座っている女の子?
机に埋もれて、お顔しか見えない。
壁には歴代校長だろうか?
バストアップの絵がずらりと並ぶ。
7:3で女性が多い。
あれ?玲門さんと美観さんも飾ってある?
歴代校長の、下段の絵をじっと見つめる。
なんだ、私の絵ではないか。
私の絵が飾ってあった。
?
えええええっ!?
ちちちち、ち、ち、ちょっと待ったああああっ!
何で飾ってあるの!?
あたふたしていると、机の上のお顔と目が合った。
ピョン、とイスから飛び降り、トコトコと歩き寄る。
校長先生のお孫さん?
え?まさか、この子が校長先生!?
深緑色のワンピース。
縁取りが白色で凄く似合っている。
おばばさまと双璧の美少女だ。
おばばさまはロングのシルバーの髪だが、この子は赤髪でショートだ。
とても活発に見える。
「私が当校の校長、ウインガー・トルク・バスターナだ。トルクちゃんと呼んでくれ」
「え?」←私。
「は?」←ポシェットくん。
「校長、さすがに、それは呼びづらいのでは?」←センバさん。
「なんで?」
「いや、なんで、と言われましても。目上の人、当校のトップにちゃんとは?」
「センバちゃん、硬い!固い!堅い!」
この人が校長先生?
朱槍はブンッと一瞬だけ震えた。
「!」
ああ、分かっているよ、ドライアド、トルクちゃんだろ?
でも今は、匂いからしてエルフかな?
生まれ変わっているってことは、トルクちゃんは何処かで、枯れたのだろう。
ドライアドのことだから、何処かに記録が残っていないだろうか?
知りたいことが、たくさんある。
過去は変えられないけど、皆のこと、少しでも知りたい。
時期満月、元帥さん召喚して色々教えてもらおうかな?
……教えてくれるかしら?過去よりも、今ば、生きなっせ、とか言いそう!
次回投稿は 2023/04/06 お昼くらいか、ちょっと遅れます。
サブタイトルは 手続きは、校長室にて2 です。




