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The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

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【第54話】 王都を歩く2

諸事情により、投稿がお昼になりました。

「何を見にきたのか、遊びに来たのか分からんが、凄い存在がいるぞ」


 どこ?


「ど、どこだよ!?オヤジ?」


「騎士団でも、学校の先生でも探せないじゃろうな、探せるのはワシら、商売人の呪術師だけじゃろ」


 ジュナサン、隣の出店の人とお話ししている?

 あ、笑われた。


「わ、わかんねーよ!どこだよ?教えろよっ!」


「修行じゃ、探せ」


 私も探してみるか?

 でも、魔力感知は半分も使えないし、あやしい匂いもしないし?


 取敢えず、お店を見て、歩いてみるとしよう。


 お、いい香り!お花屋さんだ!


 フンフンフンフン?

 これはバラ?

 それにこの声!


「摘みたてだよ!綺麗でいい香り!お家に一輪の花を!」


 ホ、ホッシーだぁ!


「ん?月姉さん!あの子犬、光っていない?違うかな?」


 あ!受付の優しいおねーさん!

 やっぱりあの人、ホッシーのお姉さんだったんだ!


 ん?光る?子犬?


「しっ、あの子犬は、お使いか何かの化身だよ。私には大きな狼に見えたけど」


「え?あれが狼に?月姉さん大丈夫?」


 え?


「金色の大きな狼だよ。星、やっぱ、あれが見えるなら、商人に向いているよ。歌、趣味に留めて商人にならない?星の探査感能力は騎士団以上って言われているだろ?その呪術を商売に使えば凄い、いい商人になれるのだけど?」


「やだよ、月姉さん、私は歌人、目指すの!お花屋は、月姉ぇが継ぎなよ」


「え~っ、一緒にしようよ、お花屋さん。お花屋、楽しいよ?」


「ま、まあ、たのしいけどさ、綺麗だし、可愛いし」


 ……どうやら、お使いとやらは私のことらしい。


 ホッシーのお姉さん月?

 星影だから月影?かしら?

 再会の時、さりげなく聞いてみようっと。


 こうなると、ここの商人さん達は、ほぼ全員が呪術師で、私が金狼か何かに、見えるようだ。


 呪術師ってどんなジャンルだ?


 ホッシーがそうだとすると、情報収集とか探査関係が得意?

 確かに戦いの時とか、ホッシー、レイランお姉ちゃんなみに反応していたな。


 あ、ヒソヒソ声!


 あそこにいる。

 わっ!可愛い!よしよし、したいかも!

 でも力は凄いよ!失礼の無いように!


 精霊のお使いか、確かに、シルバーっちやゴルちゃんは精霊みたいなモノか?


 あ、さっきのトビトカゲの人、戻ってきた!果物袋、3つと交換している!


 呪術師は、色々な物事を見通す『目』を持っているようだ。


 では、いつもの段ボール箱を被るイメージ。

 通用するかな?どうだ?


「!」


 あ、今、ここにいる商人さん、殆どが、私を見た!


「おい、消えたぞ!」

「いや、あそこにいるぞ、目では見える!」

「目視できるが、魔力感知しないぞ!?なんだあの存在は!」

「お供え物するか?」


 ……とりあえず、この場は消えるとしよう!


 ダッシュでゴー!

 市場、面白い!

 エノンやシン、アイお姉ちゃんと来たいな。

 お買い物、おもしろそう!


 ん?お砂糖や、お塩も売ってある!お砂糖は黒砂糖、白砂糖、わぁ種類があるな……塩は海から、では砂糖は?サトウキビがあるのかしら?


 クッキーがあるなら、他にも甘いものが……アイスは無いよね?

 作ってティーくんに試食してもらうか?


 アイスやクッキー、ドーナツ、まどかとよく作ったなぁ。


 あ、この匂い!トビトカゲ焼いている!

 フンフンツ?

 でも少し焼きすぎだな。


 ん?このお店の人達、見たことある?


 あ!ミミお姉ちゃんのおっぱい見た男子!


 えっと?そう!レイさん!レイ・レッドさん!


 3班の人達だ!


「レイ、どうする?売り上げ上がんねーよ?焼きすぎだろ?」


「いやぁこれぐらいが、俺の好みなんだが」


「おめーの好みなんて、駄目だろ?一般用、平均で焼いてくれ!班資金不足だよ!なんで、ニトのクラス寄付、使わねーんだよ!」


「ニトに面倒見てもらうの、イヤだ」


「まあ分かるけどよ、だけどさぁ、俺ら女子のバイト代で3班経費、維持しているんだぜ?悲しくねーか?はんちょー!」


「どーやったら売れるのかねぇトビトカゲの串焼き。設定安くしているんだが?」


「……焼き方だろ?」


 ここで、この二人と目が合う。


「おわあああああみ、み、み、み?」

「のああああああ!み、ミミ師匠!?」


 え?


「あ、違った?犬?」


「…………なんで犬?」


「おい、どうした?はんちょー!?」


「あいてーなーミミ師匠」


「まあ、あれから言われた筋トレと柔軟、毎日しているしなぁ、成果みてほしいよなぁ」


「ああ」


 筋トレと柔軟って、そんなに早く成果、でるの?

 あ、はんちょーさん、溜息。


「なんだよ、はんちょー、惚れたか?」


「ああ、あのシゴキ、あの視線、痺れる」


 おおお、お姉ちゃん?この子達に何したの!?


 ん?お皿出して?お肉のせて?


 わっ、こ、こっち、き、来た!?


「ほれ、わんわん、お食べ」


 ……え?


「食べなよ、これ焼いただけだから、塩振ってねーし、それに、そんなに熱くもないぜ?あ、犬は猫舌じゃねーか?」


 視線が合う。


 ……では、早速。


 もぐもぐ。


 焼きすぎだな。


 ん?変な、視線を感じる。どこだ?


 あ、ケンタウロスさんと目が合った。

 黒い大きな瞳、あ、背中に猫が乗っている!

 おお、ワインを売っているのね。


 あ、これだ!


(レイ・レッド班長)


「!」


(ワインに一日つけ込んで、軽く焼いてみて)


「なっ!」


(ごちそうさま、でもこれ、焼きすぎだよ、お肉硬い!)


 そう言って、その場を後にした。


 ここで、ランお母さんとお買い物したいな。

 そう思わせる、楽しい朝市だ!


 そして私は、まだ暗い街を学校目指して走る。


次回投稿は 2023/03/29 夕刻の予定です。

サブタイトルは 王都を歩く3 です。

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