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The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

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235/406

【第25話】 怒りの世界

朝刊です。

「おい、そこで蹲って死を待つか?逃げるぞ!ダラン!」


 ホッシーが叱責する。


「……逃げても」


「今は逃げるんだよ!ダラン!」


「今逃げても次がある!商工会に睨まれたら終りだ!あんなドラゴン、送り込んでくるんだぞ!人の命なんてなんとも思わない連中だ!見ただろう!ボロボロにされて死んでいく!殺されるんだ!」


「ティーくん、先に行って、することがあるんだ」


「分かった、明季くん無理は駄目だよ」


「ダラン君、商工会ってそんなに大きな組織なの?」


 私は効いてみた、何と答える?周りに他の4人はいない。

 多分、コロ叔父さんがガードしている。


 青白い顔色を通り越し、白くなる顔色。


「……世界規模だよ、東の地にもあるし、海の向こうにもあるって、オヤジが言っていた」


 ここで、私は商工会と言う名前を、超多国籍企業と置き換えてみる。

 前前世で、結果的に私を殺した企業だ。


「商工会は世界を支配しているんだ!ドロトンの技術は駄目なんだよ!」


「なぜ駄目なの?教えて」


「あの技術、純鉄や真球、あれは商工会が、数千年も時間を掛けて消した技術なんだ」


「え?」


「あいつ、それをいとも簡単に復活させたんだ!」


「消した?技術を?」


 何を言っている?そんなことできるの!?

 いや、伝承を切れば、途絶える。それをしたのか!?

 後継者、伝承者、を消した?いや、次にバトンを渡さなければいいんだ、やり方は沢山ある。 


「ドワーフ独占の武器防具ルートを消すために、技術そのものを、時間掛けて消したんだよ!それだけじゃない!お前、知っているか?ドワーフは金属召喚ができたらしいんだよ、今はできない、この技術も消したんだぜ?商工会がどれだけ恐ろしいか分かるだろう!」


 ふつふつと、怒りが込み上げてきた。


「あいつらは、世界をコントロールしているんだよ!自分達の思いのままに!商工会は数千年単位の組織なんだよ!」


「長寿の、不老不死級のダークエルフか?」


 え?今のこの言葉、喋ったの、私か?


「!」


 ホッシーが驚いた顔で私を見る。


「ミントが見つけた古文書に警告文があった!」


「そのミントさんにも会いたいな」


「わかった、学校帰ったら、すぐ紹介するね、行こうダラン!」


「おれは生き延びていいのか?商工会は、世界中で暗躍している。そんな、クソみたいな事をしているのが、俺のオヤジだ!そして、そのクソガキの俺に愛情を示した女が……だから、さっさと辞めて、田舎に帰れっていったんだ!ちくしょう」


「他にも何か、企んでいるの?」


「ああ、お前達獣人族の弱体化」


「なっ!」


「お前ら、子供少なくないか?それから、北のゴブリン達の絶滅計画」


 な、なに考えている?

 いや、それを実行できるお金と時間、技術があると?

 あ、キレそう!お、押さえろ、魔力抜きで、ゾアントロピー起きそう!


「王都の解体もあったかな、あ、でも北のゴブリン一族は強敵らしい。魔力封鎖して魔力感知無効にしても、情報の共有ができるらしいんだ。商工会は一勝もしたことないと聞いた」


 凄いじゃん、シルバーっち。千年単位で無敗!?


 で、彼らの目的はなんだ?自分達の住みよい世界か?多様性のない世界は死んだ世界だぞ。

 支配するのが好きなのか?


「勇者や魔王は知っているの?その商工会のこと」


「知っていると思う。基本、魔力的にこの世界を破壊しなければ、彼らは、住んで居る者の自由意志を尊重しているから」


「尊重できるの?」


 尊重とは?

 立場が変れば、見方も変ると?


「商工会は、皆の暮らしと密接だよ?それ程凄い組織なんだぜ。俺も消されるのかな……」


「どうだろう?王都の商工会は潰されたのでしょう?」


「ああ、騎士団『明』が潰したらしい。商工会は損失や失敗を嫌う、オヤジは大損失したし失敗も重ねた。おそらく消されるだろう」


「あとで詳しく聞かせてもらっていいかな?」


「……ああ、生きていたらみんな話してやるよ」


 ドオオオンッと重量物がぶつかる音。


 !


 ドラゴンが、こっちを見た!?


 誰を見た?


 ワームか?それともここにいる誰かか?


 長さん、苦戦している、行くか。


 ……商工会のやり方に、怒りを覚える。しかし、蟷螂の拳か?


「エノン、いるだろう?」


「……はい」


 どこからともなく、ひょっ、と現れるエノン。


「シンお姉ちゃんは?」


「ここにいるけど、姿は見せないと思うよ。5人組ガードしているんよ、みんなで」


「シンお姉ちゃん、エノン、借りるよっ!私のガードを頼む」


「え?で、でも、う、うち、もう力がそんなに……」


「今の私より、エノンが上だ。できる限りでいい、ついてこい!」


「わ、わかった!うち、明季くんについて行くっ!」


「ち、ちょっと!アッキー、エノ!どこ行くのよ!あんなドラゴン勝てるわけないでしょう!ドラゴン討伐専門の騎士団『闘』が時期くるはずよ、彼らに任せようよ!」


「それまでに、何人死ぬ?騎士団はもう半数だろ?」


 魔力感知できないから、ここからの見た目だけど。


 ホッシーは不服そうである。


「……なにができるのよ?二人で!」


 がしっ、とエノンと腕を組む。


「ひゃっ」


「知らないの?かつて、ン・ドント大陸を救ったメンバーなんだぜ!私ら!」


「「え?」」


 ぽかん、とするホッシーとエノン。


「で、エノン、私を抱っこして走れる?膝、痛いんよ」


「ふふっ、いいよ、うち、走るね」


 私を抱き上げ、走り出すエノン。


 後ろから声が聞こえる。


 ちょっとぉ!あなた達、ホントに大丈夫なんでしょうね!


 大丈夫だって、ホッシー!


「エノン、できる限り、あのスーパーゴーレムに近づいてくれ!」


「わかった!」


 見えてきた!黒いドラゴン!


 それと長さん!


 ここなら繋がるか?

 ステータス画面に、コントローラーのイメージを重ねる。


 私のお気に入りのコントローラー。

 特注品で愛用品。

 あのコントローラー、私が死んでから、どうなったのだろう?


 捨てられたのかなぁ、私のもう一つの相棒。

(作者注*まどかが大事に保管しています)


 長さん、もう少し頑張って、今、接続設定しているから!

次回配達は 2023/03/09 朝7時頃の予定です。

サブタイトルは 唸る鉄拳! です。

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