【第66話】 超空間でバトル、もしくは口喧嘩とも言う2
本日これまで。
氷獣と戦い、傷つき、死にかけた。
戦ったのは私だ!判断の間違いも私がした!お前じゃない!
戦いもしない、見物者の寝言など、聞く耳持たん!
「なんだとぉ……」
ポチャン。
!!!!
あっ!亀さんいるんだ!
亀さん!また会えたね!
嬉しいよ!
あなたは変わらず、ここにいてくれたんだね!
なんでこんな狼、許可したのだろう?
まさか、こいつ、亀さんより、上位存在?
いや、それは違うな。
こいつには品がない。
「!!!!お、お、おのれ、われに品格がないと申すか!来ることも、動くことも出来ぬくせに!我が呼び寄せてやったのだぞ!」
私、急いでいるんですけど?
どっかの馬鹿が、調子こいて砦に雷落としたり、怒りの波動、まき散らしてゴブリン達、大変なんですけど!
「ふ、不遜なゴブリン共に思い知らせただけじゃ!お主の代わりに怒ってやったのだぞ!?」
でかいお世話です!
それに、私の前世はその不遜なゴブリンだ!
「ここは超空間ぞ?襲撃者なぞ、いくらでも待たせておけ!時間はいくらでもある!ここにあるのは変化だけじゃ!そのようなことも知らぬのか!?」
!
ブチ。
確かに聞いたぞ、その言葉!
「どの言葉だ!」
待たせた後はどうする?
待たせるだけ待たせて、後はお前らが、どうにかしろってことか?
一番後ろの、遙か後方で指揮を執りまっすてか?
それを、卑怯と言うのだ!
「我は卑怯に非ず!」
なら最前線に立つのか?
「!」
どうした!
「そ、それは……」
ポチャン。
ん?亀さん?
ん?金狼、小さくなった?
あれ?尻尾がパタリと倒れた?
「明季、お主が安定しないと、我は力添えが出来ぬ」
は?
「今は、お主の、怒りの感情としか、繋がることが出来ぬのだ」
え?
次回配達は2023/02/05 朝7時の予定です。
サブタイトルは 揺れる尻尾 です。




