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【第33話】 夜明けはまだ遠い1

 ん?


 ぽかぽかだ、エノン、戻ってきたのかしら?交代?

 ふっ、と目が覚める。

 エノン狼は私達を包み込むように寝ていた。


 おおお、寒くない!


 あれ?ここカマクラもどきの中だ!星が見えない。

 

 どうやって運んだの?私達?


 外で寝ていたハズなんだけど?そのままの形でカマクラもどきの中だ!

 不思議だなぁと思い、外に出る。


 まだ暗く、東の空は静かである。

 夜明け前まで、かなり時間があるみたいだ。


 外ではアイお姉ちゃんがお肉を焼いていた。

 朝から肉、さすが獣人族。


 でも、ちょっと早くない?焼くの。


「よっ」


「おはよう、アイお姉ちゃん」


「おう、おはよう?ん?まだ寝てていいぞ?出発には早いし。どうした?」


(シン姉、肉焼けたぞ!食うか?)


(私はいい、周囲に異常はない。今のうちし少しでも寝ておけ、いいな?)


(肉、食ったら寝るよ)


「カ、カマクラが二つある?」


「ああ、お前らがぐっすり眠っていたんで、作った」


 はい?

 作ったとは?


「つ、作ったって!?私達の周りに?雪盛って?カマクラを!?」


「ああ、あんなすやすや眠っているのに、起こせるわけないだろう?」


「お、起していいよ!アイお姉ちゃん、皆で作ったの?大変だったでしょう!?」


「いや?私一人で作った」


 い、いや、いくら力持ちとはいえ、私達を起さず、これを作るなんて!


「な、なんだよう、明季、お前も反対するのか?」


「えっ?」


「ラン母さんは呆れるし、叔父さんは傭兵団には向かないって言うし、シン姉は無視する!もう作っちまったし、そのうち朝だし、いいだろう?終わったことだろう!明季も否定するのかよぅ!すやすや寝ていただろう!一生懸命作ったのに!」


 なんと、アイお姉ちゃんは泣き出した!

 泣いちゃった!な、なんで?


次回投稿は、明日朝7時の予定です。

サブタイトルは 夜明けはまだ遠い2 です。

今回より2023/01/31まで、原稿用紙2枚分、毎朝投稿予定です。

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