饒舌勇者と寡黙な狼〔2〕
語彙力が欲しいです
目の前に広がる光景。
信じられない。
人がこんなに簡単に
単純に
安易に
平坦に
軽々と
殺されている。
「っ……まじかよ……」
「嘘……でしょ……」
同時だった。
俺と、もう一人。
「「あ、」」
ヤバい。殺されるかもしれない。俺は無駄に長い廊下の中央で構えた。
「……ゲームネーム、教えてくれる?」
「……」
そいつは驚きもせず、あくまで冷静に振る舞っていた。
白いワンピース。とても強そうには見えない。
「そっちから名乗るのが礼儀だろ。」
「あこ。よろしく。」
サラっと教えてくれた。名前だけだが。
「俺……僕は蒼太。よろしくね」
「ところでこれ、貴方がやったの?」
どう答えるのが良いのだろうか。
「さぁね。僕は見つけただけだよ」
「そう。」
心底興味がなさそうにその子は返事をした。
「じゃあ聞き方を変える。」
貴方は、
「あなたは敵なの?」
「…………さぁね」
今の言葉は紛うことなき本音だった。
「そう。じゃあ」
「ちょっとあなた達ー。私を死んだことにするの辞めてもらっていいですかぁ?」
「「!?」」
生き返った。いや、死んでいなかった。
相当グロテスクな光景だった。
心臓が、胃が、腸が、肺が、血液が、骨が、
ぐちゃぐちゃに混ざりあっていて死んでいないだなんて。
口を押さえて立ち尽くす女の子。
死体を見た時の反応は、そんなに大きくなかったのに、動き出した途端吐き気がした。
ゾンビ。ドロドロの体。
肉片が真ん中に集まって、人の形を象った。
「はじめまして!中等部2年……って、特定されちゃいますねっ!」
語尾の全てに感嘆符がついているような喋り方だ。
「私、二渡 静音っていいます!あ、もしかして、センパイだったりします?はわわぁ、ごめんなさいぃ。取り敢えずどうしましょう!」
「……」
「ちょっとぉ!無視して行かないでくださいよぅ!」
「仕方ないですね……とりあえず、私の魔法、教えちゃいまーっす!中々ないですよー、こんなチャンス。良かったですね!私がいい人で!」
「変な前置きは良いから早く言ってくれる」
「分かりましたよぅ……私の魔法はImmortalityです!」
私が書くキャラってなんかブレブレなんですよね。あとキャラが偏ってしまうのでコツとかないですかね?