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再会
「追え!追えー!!」
「チッ、気づくのがはえーな」
「くっ」
馬に揺られながら、後ろを振り返って追っ手を確認する。
案の定、有り得ない数の兵達が追ってきていた。
それを見てしまえば一気に血の気が引く。
現在の状況。
私はロイと一緒に牢から抜け出し、現在馬で城下町を逃走中。
「ミズキ、後ろ振り返ってんじゃない!走れ!跳ばせ!!」
「はい!」
馬の手網を振り、更に速度を上げる。
「うわ!」
「なんだ!?」
しかし直後、後ろから悲鳴や戸惑った声が聞こえてきた。
「どうしたっ!?」
ロイの声に反応して振り返ると、そこは一面真っ白な煙が舞っていた。
動揺して馬を止めると・・・
「むぐっ」
いきなり口を塞がれた。
「ミズキ!?」
「しー。団長、ミズキ、こっちだ」
この聞き覚えのある声・・・
「チガヤ?」
「ああ、何だか久しぶりだな、お二人さん」
そこには笑顔のチガヤがいた。
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