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逃走2
「お嬢さん、俺と逃避行に出ませんか?」
「はい!?」
「それとも、ここに残って無実の罪を被ったまま処刑されるか。さぁ、どうする?」
「・・・」
確かにここに残ってただ黙って処刑されるのはありえない。
でも、この男を信用してもいいの?
騎士団の中でミズキにまともな扱いをしてくれていたのは唯一チガヤだけだった。
優しく、そして気安く接せられるうちにミズキ自身、少しずつチガヤに気を許し始めていたのは感じていた。
でも、この男は別だ。
今が初対面の上、いきなり逃亡の手助けを申し出てきた。
信用できるわけがない。
「俺が信用できないって顔だな」
「!?」
「わかるさ、それくらい。俺が信用できないってなら、あの子を信じてやってくれよ。確か、ツルナって言ったか?」
「ツルナ?なんでツルナが今出てくるの!?」
するとロイは、マントから荷物を出した。
「それは?」
「ツルナって子に託された。お前の荷物だよ、ミズキ。俺はあの子に頼まれてお前を助けに来たんだ」
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