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始まり
やっと続きを出せました。
暗くて寒い牢の中に、私はいた。
何でこんな所にいるのか、私にもよくわからない。
さっきから頭がズキズキと痛んで、思考が上手く働かないのだ。
王室騎士団5番隊所属、ミズキ・ロイクス。
それが私。
少なくとも、こんな所に簡単に押し込まれるような軽い身分ではない。
だけど私は現にここにいる。
その理由はいくら働かない頭でも、自身の着てる衣服の色を見れば嫌でもわかってしまった。
すでに黒へと変色しつつあるそれは、本来純白だった生地を見る影もないほど染め上げている。
ようやく全て思い出した。
私は白い息を吐き出し、静かに目を閉じる。
そうだ、二日前に届いたあの手紙が全ての始まりだった。
読んでくださり、ありがとうございます<(_ _*)>