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感情を捨てた一匹狼の女
私の名前は白瀬。
周りには一匹狼とも呼ばれている。
その通りだ。
私は一匹狼。
決して、人と行動しない。
むしろ、一人のほうが私にはお似合いだ。
誰かの助けなんて、いらない。
私には私の道がある。
私の両親は私が生まれてすぐ、事故死にあった。
当時の事故で私は「感情」という二文字が消えた。
いや、正確には捨てた。
いらないと思った。
こんなつらい感情なんていらない。
まだ、幼かった私は引き取った親戚にも感情なんて出さなかった。
当然、同じ年の子にも。
そこからだと思う。
一匹狼になったのは。
そんな時にあいつに出会った。