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能力開発プログラム

第一部は前置きに近いです。

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株式会社:アビリティプログラム


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「こんなの、こんなの魔法じゃない。劣化魔術だよ。」


少女、“片桐すず”は巷で人気の能力開発プログラムのサイトを見ている。

その夢のようなプログラムは決して偽物ではない。根拠として実際に街でも超能力を使う人をよく見かけるようになった。

空を飛んだり、光を灯したり、使える力は人それぞれのようだが、どの人々も幸せそうにプログラムを使っていた。

勿論、最初は問題視され、PTA等が使用を禁止するように呼びかけしていた。

しかし、プログラムは広く出回り、寧ろ“使ってないなんて流行遅れ”のようなイメージが付いてしまった。

すずのようにプログラムを好まない者もいる。が、大抵は流行に乗り遅れたから、と思うのはすずだけだろうか。


それに反して、すずがプログラムを嫌うにはきちんとした理由があった。


一つ目は、すずの家ー片桐家は代々続く本物の魔法使いの一家だということ。

だから、正確にいえばすずは魔法少女だ。自分でそのようにいうのはなんとも恥ずかしいが、実際そうなのだからしかたない。

とはいってもすずは自分が魔法少女であることに自信を持っている。

魔法を使うのはお世辞でもうまいとは言えないが、なんといっても魔法少女。子供の頃、女子はほとんどがその存在に憧れただろう。

すず自身がその憧れの対象に慣れたことでどれだけ嬉しかったことか。

だからこそ、正直安易に超能力者が増えるのは悔しい。まあこれは単の嫉妬にすぎないが。

問題なのは次だ。

単刀直入にいうと

解析を行った結果、

プログラムを使用することで人格破壊してしまうことがわかったから。

だった。



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サイトには脳内を刺激するーと記載されていたが、どうやらこれが問題のようだ。

もともと、使えない力を使うのだから身体にかかる負担は非常に多い。

その負担を日々日々積み重ねて行くことによって人格が壊れてしまうという信じられない研究結果だった。

といってもこの研究は無名なすずの兄がしたものなので、世間一般に研究結果を流したところでだれも信じないだろう。

すずだってこの話を聞いた時は信じられず「はあっ?」と声に出してしまったほどだ。

しかし、すずの兄も魔法使いであり、その能力は解析。

データを集めて分析するのを魔法を使うというなんだか魔法らしくない魔法だ。

だから魔法を信じてるすずとしては信じるしかなかった。

普通に考えれば、この国に住む約7割弱がこのプログラムを使用している。

7割弱もの人が人格破綻者となればこの国は崩壊するだろう。


「けど…。なんにもできない…。」


研究は進んでも、解決法はわからないと兄が言っていたのを思い出した。

解決法があるのかもわからないし、あったとしても知ってるのはこれを開発したアビリティプログラムにしかわからないだろう。


「あぁ〜いっそのことアビリティプログラムに聞きに行きたいよ〜あ!行っちゃおうかな?!あはは…ぁっ!」


すずの首筋に冷たい何かを感じた。首に水滴が零れた。

驚きながら振り返る、と。


「えへへ。びっくりされました?」

「み、美来かぁ〜もうやめてよね〜」


彼女は結城美空(ゆうきみく)。彼女も魔法少女だ。

ただすずとは違い、美空の家は魔法使いなら誰でも知っているような有名な家系なのだ。

そんな有名人とすずが始めてあった時は劣等感を感じてしまっていた。だけどそんな気持ちはすぐ消える誰でも優しい美空の性格にすずは惹かれていた。

すずにとっても初めての魔法少女の友達だった。

そしてすぐに親友と呼べ合える仲になったのだ。


「・・・また。能力開発プログラムなのですね。」

「うん…。そうだよ。」


美空もこのことは当然ながら知っている。

そしてすずとともにプログラムの真実を知っている1人だ。


「あの、今の話聞いてしまったのですけど…」

「え、?なんの話だったっけ。?」

「アビリティプログラムに向かわれるとおっしゃってましたよね?」

「えっ…。」


すずがふざけて言っていた話を美空は真面目に受け止めていたようだった。

美空が真剣な瞳ですずを見つめている。

冗談だよ〜なんて言えるような雰囲気ではない。


「行くの…ですか?それなら私も!」

「、、、あのですね。美空さん。」

「そうですよね‼いましか無いですもの。

行きましょ!すず!」

「、、、。」


美空の目が燃えてるとすずは思った。

美空はいくらか熱血で強引なところがあり、ある意味長所というべきか短所というべきなのか。


「残された時間はもう、ないのです!懸命な判断ですわ!私たちがこの国を救いましょう!行きましょう‼」

「、、、うん…」

「それでこそ!すずです!」


美空の目が輝いている。

初めて自転車を買ってもらった子供のようだ。


残念ながらすずの目は死んでいる。

まるで練習しまくったくせに、うまく自転車に乗ることができなかった絶望した子供のように。


そんな簡単に物事が進んだら楽じゃないかとすずは考えたが、今の美空に意見できる自信はすずにはない。


「…さあ、行きましょう‼

、、、どこにあるのですか?」

「知らないよ…ハアッ」


「「知りたい?」」


金属音のような高い声が響き渡った。


「「久しぶりだねぇ。結城のお嬢様。」」


最後まで読んでいただきありがとうございましたm(__)m

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