袖に縋る爪痕は…
「袖に縋る爪痕は」
硬いアスファルトを踏みしめて…
硬いアスファルトを踏みしめて…
心臓を握って歩く歩く
目の縁を腫らして
前へ、前へ、
軽いはずのからっ風
僕の周りで重くなる
泣き叫ぶ声がする
誰もいないはずの夜道にて
ふとした時に気付いた影
何のために歩み進める…
そう泣き叫ぶ声がする
袖に縋るその声は
誰のものかも分からない
おかしい…そうは感づいているけれど
ぐしゃぐしゃの心臓を握りしめて…
くらい道を踏みしめて…
「悲鳴合奏」
雨の日は怖い…
聴こえるはずない声がする
何も無いものと目が合って
思わず目をギュッと瞑った…
ドアの軋む高い音
四肢のもげた雨の音
射抜かれ続ける土の音
そこから漏れ出る香りが回る
削がれ続ける魚の鱗
頭に悲鳴が注がれる…
読んでいただきありがとう御座います。昔は雨が好きでした。青空の日とは違った生き物になったみたいだったんです。小さな小さな微生物になった気がしていたんです。雨の日の世界は海の中で、雨は海の一粒。私はその一粒を握ることができる。そう思っていた時期があったんです。まぁ…子供ですから…とはいっても、当時はもう小1でしたけどね笑。数少ない娯楽の一つだったものですから。
それがだんだん、苦しいものに思えてきて、自分を疑ってしまう。どうしてこうなったのだろうか。もし引き返すとしたら何処まで引き返す?そもそも、引き返す事なんて、もうできないのかもしれない。自分はそれを許さないかもしれない。




