表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/12

第11話 わたしの時間。

買う日が来た。


正確には、“買う話をする日”。

現金一括は無理だと分かっていたから、父に相談した。


父は最初、驚いた顔をした。

でも、すぐに“分かった”顔になる。

たぶん、父は私の時間の変化に、とっくに気づいていた。


「欲しい時計があるんだ」


私が言うと、父は「見せて」と言った。

そして一緒に、時計店に行った。

父が店のベルを鳴らすのは、なんだか妙に新鮮だった。


店長は父を見るなり、にこっと笑った。

「お帰りなさい」


父は少し照れたみたいに「どうも」と言う。

そのやり取りだけで、私は胸が温かくなる。


私は、例の時計を指さした。

白い文字盤。グレーのベルト。

NOMOS Club Campus 36。


父はしばらく見て、「いいね」と言った。

短いのに、ちゃんと重い言葉。


ローンの説明を聞くと、私は頭がこんがらがった。

でも父が横で、必要なところだけ確認してくれる。

私は、その背中に甘えた。


「ローン、残るの?」


買ったのに、終わりじゃない。

むしろ、ここからが始まりだ。



【登場時計ミニ紹介】

・NOMOS Club Campus 36:カジュアルな機械式。色や針のアクセントが柔らかく、制服にも私服にも合わせやすい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ