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決着のあと


魔王「ヒール」


魔王は勇者パーティーのポッポに回復魔法を唱え訊いた

魔王「お前、私をどう思う?」


ポッポ「え……?」

当然ポッポは困惑する。4人いたパーティーのうち2人は意識なく倒れ、勇者も息も絶え絶えに膝をつくのがやっとの状態で、自身も支援魔法を唱え始めてからの記憶はない。


魔王「お前は、私が異性として魅力的に感じるのか?」


ポッポ「!?……………綺麗だと……おもいます。」

意図が分からない質問に混乱するポッポは、意識せず敬語になっていた。


魔王「おお!!そうか!では!」

魔王はそう言うとポッポの眼前に転移し唐突にキスをした。

キスは数秒続き、ポッポは驚きを隠せず顔を赤くする。


魔王「人間同士は相手に好意を伝える際に唇を重ねると聞いた事がある。その顔を見るとお前もまんざらではないようだな。」

魔王は続けて

魔王「ならば良し!!勇者よ、この男を!私がもらい受ける!!」


理解が追い付かないポッポと勇者は時間が止まったかのように呆然とした。


魔王「お前は私を見た瞬間異性として認識し欲情しておったのう。そんな早さで私を見た者は今までいなかった。皆私の実力に恐れ、憧れ、利用しようと言い寄ってくる者ばかりだった。だから私はお前が欲しい!お前と共に時間を共有し!お前との子が欲しい!!! 勇者よこの男に免じて命は許してやる。回復してやるからこのまま立ち去るが良い。」


魔王1人でどんどん話が進んでいく中ポッポ意を決して魔王に物申す

ポッポ「自分一人の命で済むのなら……できるなら…勇者だけじゃなくて他の二人も助けてあげてほしい…」


魔王「よかろう!そこに倒れている2人も許してやろう。といっても気を損ねるまでも無かった相手だが。。約束しよう。勇者よ、私はこの男と暫しイチャつく故、人間界の安全な街まで転送してやる。最後に一言くらい別れの挨拶を許そう。」


魔王の実力に遠く及ばなかった勇者、人々から寄せられた期待を一身にうけ努力し成長してきたが全く歯が立たなかった。その過程で少しづつ得てきた自信も打ち砕かれ、今大事な心の支えにもなっていた友が自らの犠牲によってこの弱く脆い勇者を助けようとしている現実、ポッポと思い出が刹那的に勇者頭の中を駆け巡る。


家が近所で同い年だったからすぐに仲良くなった。

自分が成功した時も嫉妬することなく一緒に喜んでくれた。

仲間に裏切られた時も一緒に泣いてくれた。

ポッポが作ってくれた料理は故郷の味がして好きだった。

ポッポが笑うと自分も嬉しかった。

ポッポが不当な扱いを受けている時は心がモヤモヤした。

ポッポと一緒だったから、魔王の前までたどり着けた。


今このまま人間界に戻されれば、ポッポとは2度と会えないだろう。もう1度だって立ち直ることもできないだろう。修行し出直すこともないだろう。それだけの敗北、完敗。

自信も願いも闘争心も全て打ち砕かれた勇者、情緒がぐちゃぐちゃの中勇者は1つの真実にたどり着く、

いつからか分からない、もしかしたら出会って直ぐだったかもしれない、ずっとずっと内に秘めてきた、間違った感情だと目を背けてきた、だってそれは、それは特別なのだから、、魔王を倒すのに必要な感情では無いのだから、、


「行かないでくれポッポ!!頼む!! 僕は!! ずっとずっと!! 君が!! 君の事が!!!」


「好きだったんだ!!!!!」 


縋る思いで、彼は叫んだ。

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