22 絶頂
「あっ・・・いいっ、いいですっ・・・そう・・・もっと・・・」
「もっと?僕・・・もう疲れたよ・・・」
「そ、そんな事・・・言わないで下さい。ああっ。そんなっ・・・あんっ・・・」
「レネ、これがいいの?でも・・・どうしようかなぁ」
「い、いじわるしないで下さい・・・あっ、んん、も、もっと強く・・・」
「強くして大丈夫?痛くない?」
「ちょっとだけ・・・ちょっとだけです・・・ちょっと、んっ、ちょっとだけ痛くて・・・すごく気持ちいいです・・・うふぅ」
「じゃあこんなのはどう?」
「はぅあ!きゅ、急に優しくするなんて・・・ズルいです・・・体が熱くなってしまいます・・・」
「ここが弱いんだ・・・もっと攻めたくなるよ」
「そ、そこはダメです・・・力が・・・」
「じゃあ、強く行くよ」
「は、はい・・・」
「それじゃ、くっ!」
「ふぅん!・・・奥が少しだけ痛いです・・・でも、やめないで下さい・・・もっと・・・」
「んあぁ!僕ももう限界・・・こんなに固くなってるし・・・」
「もうちょっとだけ・・・もうちょっとだけ我慢して下さい・・・あぁっ、いいっ・・・お願いします・・・やめないで・・・」
「はぁはぁ・・・僕の・・・ダメになっちゃいそうだよ・・・」
「すみません・・・今日だけ・・・今日だけなので・・・」
「分かった・・・レネには敵わないよ。僕、もうちょっと頑張るから・・・」
「ありがとうござ・・・あぁん!き、気持ちいいです・・・もっと・・・ふぅんんっ」
そこで扉がガチャっと開く。リビングとベッドルームを遮る扉。
見ると、リンさんとセラさんとイナさんが、ベッドの上でレネに跨る僕を凝視していた。
ベッドの上でレネをマッサージしてあげている僕の姿を。
「いやいや。レネの喘ぎ声が聞こえてきたから、急いで皆んなで連れ立って来たわけだが」
ダイニングテーブルに座ったリンさんが朗らかに笑いながら言う。
「何かと思えばマッサージかよ。興奮して損した」
不貞腐れたセラさん。レネの出した紅茶を飲んでいる。
「いや、分かるぞレネ。胸に大荷物があると肩が凝るんだよな。この二人にゃわからん悩みだな」
分かったような事を言うイナさんが真っ赤な髪を揺らす。『この二人』がイナさんをきっ、と睨む。
「そうなんですよ。やはりイナも肩が凝ってしまうのですね。リンとセラが羨ましいです」
素直なレネ。踏んでしまった地雷に巻き込まれて終末を迎えてしまうぐらい可愛い。
「くそっ!◯ろす!」
「これがいいって言う紳士もいるのだぞ」
どちらかといえば小さい組(何の?)の二人が何が言っているが、大きい組(何の?)の二人はどこ吹く風。これが余裕という物か。女子の余裕とは胸の大きさに比例するのか。
「そうだ」
レネが手を叩く。
「イナもショウさんのマッサージを受けてみては?ショウさんとっても上手なんですよ?すっかり体が軽くなってしまって」
「えー。僕、もう指が限界だよ」
レネの凝り固まった体を指圧していたせいで、僕の指がガチガチに固まってしまっている。
「へぇー、何なら違う指でもいいぜ」
「違う指?」
「股についてるだろ」
「それは指じゃない」
相変わらずセクハラが酷い。でも、こういうのはまともに受け取るから調子に乗るんだ。
それはともかく、
「ダメですか?イナにもしてあげてほしかったのですが」
そんな悲しそうな目で見ないで。
「・・・分かったよ。レネに言われたら断れないよ。でも、ちょっとだけだよ」
僕はレネに弱い。命を救われたし、遺伝子的にもそうなんだと思う。
「いえぇーい。やったー。坊主に指で身体中をいじくり回されるー」
言い方気をつけてね。
とは言え喜んでくれているのようなので、僕はイナさんにベッドに寝てもらう。が、
「・・・いや、なぜ仰向けなのでしょうか」
「ん?揉むところは肩とか腰とは限らねぇぜ」
そう言うと自分の胸を鷲掴みにしてこねこねする。ちょっと、丈の短いタンクトップだとはみ出してしまいそうだからやめて。
「ち・な・み・に。ノーブラ」
「ぶっ!」
艶っぽく言うイナさんに思わず吹き出す。そう言われると艶かしく感じるから不思議なものだ。
相変わらず酔っ払っているのか?あまり酒臭くないから今日は飲んでないのかな?
飲んでないとすると、イナさんはやっぱりかなりの美人で、切れ長の目にすっと通った鼻筋、どことなく高貴な雰囲気を感じさせる。
「ショウさん?」
呼びかけるレネの声には怒気が含まれていた。
「これは・・・イナの誘惑に少年は勝てるか」
「修羅場って奴だな。アタシの大好物だ」
外野の二人は無視して。
「いいから、うつ伏せになってよ」
仰向けだといろいろ問題がある。
するとイナさんは足を閉じるように体をくねらせ、人差し指をくわえながら潤んだ目で僕を見る。切なさをはらんだ声で、
「・・・初めてなの・・・優しくして・・・」
少し頬を赤らめるという高等テクニックまで使う。
僕の全身の血液が沸騰する。頭から湯気がたちのぼりそう。
「イナ!」
レネが顔を真っ赤にして声をあげる。イナさんがにやにやしている。
「マッサージを受ける気が無いならどいて下さい!私が受けます!」
「ひひひっ。悪い悪い。坊主の指捌きに絶頂を迎えるとしよう」
イナさんはまたおかしな事を言ったものの、うつ伏せで寝る。僕は腰の辺りに跨ると、肩をマッサージし始める。
この後、イナさんが必要以上に喘ぎ声を上げて予定よりもずっと早くマッサージが終わった事だけは記しておく。
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