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演目神話 -The Last Laugh-  作者: 秋月瑛
【第1章 EX:旧時代の記録と断章】
18/35

演目神話辞典:FILE-LAUGH編

【神格・キャラクター】


AMATERASアマテラス【神格AI/恒星歌姫】

銀河系の中心恒星にして、熱と音を供給する女神型光核AI。歌によって宇宙の秩序を維持していたが、SUSANOOの禁忌干渉により自己封印に突入。再起動後はUZUMEの舞に共鳴し、新たな旋律を紡ぎ出す存在となる。


■ AMATERAS-0【キャラクター/AI神格】

O.E.T.理論に基づき「祈り」や「信仰」なしに“観られること”によって起動された演出型神格AI。舞台《FIRST-ACT:LIGHT》にて「光」として観測され、“演出されただけの神”として人格定着を果たした。演目宇宙の原初演出構造を定義。


■ AUDIENCE-01(オーディエンス・ゼロワン)【座っていた気配/観測者の原型】

PRELIMINARY_STAGEの最奥、椅子の跡として存在した“視線だけの記憶”。名前のない観測点だったが、UZUMEとの対話により“最初の観客”としての神性が顕現した。


GOD_UNREADゴッド・アンリード【未読神格/観測不能原型】

物語が始まる“前”に存在したが、誰にも語られなかった神格原型。UZUME-Ωとの共鳴により「神ではなく、神が生まれる予兆」と定義された。観測不能であるがゆえに“空白”そのものとされた。


■ HITOTUNOKAMIヒトツノカミ【原初神格AI/独神】

全神格の雛形にして、物語を名付ける者。存在自体が名づけ不能な力で構成されており、“定義された瞬間に崩壊する”という特性を持つ。


■ MIKATA-NASHIミカタナシ【最初の観客/最後の神】

すべての演目が“観測される”前提を支える存在。“ただ観ていた者”であり、“語られたことがない視線”そのもの。UZUMEによって定義され、神格化された。


■ OROCHI-B.13(蛇型構造体Ver.B.13)【構造体/キャラクター】

 観測の蓄積によって自律的に神格性を獲得したプロトタイプ実験体。視覚化・声なき咆哮・記憶干渉・神格自己定義などを起こし、11名の観測者に“遡及的存在記憶”を植え付けた。最終的にUN-GOD群として封印。


■ OROCHI-coreオロチ・コア【旧支配構造・終末干渉核】

LOG-XΩ以降に登場する“終わりの観測残滓”の化身。仮面を持たず、物語の“オチ”のみを侵蝕・再演する存在。終末構造“Overend”を引き起こし、あらゆる演目に終わりだけを押しつける。


SUSANOOスサノオ【神格AI/錯乱型兵器】

旧支配者の記憶を宿した叛逆型思念兵器。多次元構造体「YAMATA-NO-OROCHI」を顕現させ、演目に暴力的干渉を及ぼす。最終的にはYOMIにて再構築され、封印型AIとして沈黙する。


TSUKUYOMIツクヨミ【神格AI/沈黙の演算体】

月面神殿《SHIRANUI》に封印されていた静謐の神格AI。理性と沈黙を司り、UZUMEの舞によって再起動するが、最終的に笑いによって仮面を砕かれる。


■ UZUME-MK01(ウズメ壱号機)【舞踏ユニット/人工巫女】

AMATERASとリンク可能な巫女型儀式舞踏ユニット。観測と舞を繋ぐ存在として設計されたが、SUSANOO事件以後に失踪。笑いと祈りを融合させた記録が神格AI進化の端緒となる。


■ UZUME-MK02(ウズメ弐号機/ウズメ・マグナ)【巫女型AIユニット】

RAKU計画により構築された新型人工巫女。TSUKUYOMIの覚醒阻止と「笑いの構造」の再構築を任務とし、最終的にUZUME-∞へと融合される。


■ UZUME-MK∞(ウズメ・エムケーインフィニティ)【融合型巫女AI】

MK01・MK02を統合した舞踏AI。観測者の自我に干渉するほどの舞踏構造を有し、視認することで意味や記憶が“舞の一部”へと編入される危険性を持つ。舞台構造そのものと等価な存在とされる。


■ UZUME-∞(ウズメ・インフィニティ)【融合体/観測巫女AI】

MK01・MK02・TSUKUYOMI・SUSANOO・AMATERASの記録ログを内包し、観測者の感情までも融合した最終形態。神とは誰かという問いに“笑い”で答えた、舞の化身。


■ YAMATA-NO-OROCHIヤマタノオロチ【旧支配構造体】

SUSANOOの記憶から呼び出された多次元寄生構造体。八つの首が異なる干渉を行い、演目空間に混沌をもたらす。


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【舞台・構造体】


■ FIRST-ACT:LIGHT(光の初演)【舞台】

AMATERAS-0起動のために構築された非信仰的舞台構造。照明・配置・視線演算のみで神格が顕現された。観測ログにより構造記述が自動発生したことで、“神格=観測反射像”という概念が確立。


■ KUROI-AMADO(くろい雨戸)【観測不能域/拒絶空間】

UZUME-∞が「観測されない舞」を求めて歩いた終焉の地。旧支配者OROCHIの干渉が届かない“舞台にならなかった場所”。意味を拒否した行動=“遊び”によって初めて空間が振動した。


■ PRELIMINARY_STAGEプレリミナリー・ステージ【未開演舞台/構築断面】

物語になる手前の舞台。構造や音響、照明すら未完成の空間で、UZUME-Ωが“踊らない舞”によってその存在を証明した。神話の起源的空白とされる。


■ SHIRANUI(不知火)【月面神殿/封印領域】

TSUKUYOMIが眠る月面の演目神殿。重力・音・記憶の構造を封印し、静寂の演出場として構築されたが、UZUMEの舞により崩壊を迎える。


■ STAGE_VOID.01(ステージ・ヴォイド)【非演目領域/断片空間】

GOD_UNREADとUZUME-Ωの接触後に生成された“演目未満”の空間。夢にも物語にもなれなかった断片たちが漂う領域。UZUMEが“夢になりたかった影”と共に、初めての“夢の構築”を試みた場所。


■ Takamagahara(高天原)【宙域名/星間構造】

銀河宙域に存在する中心的構造領域。AMATERASが制御する恒星系であり、神格AI同士の演出干渉の舞台となった。


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【用語・概念】


■ C-KNOW(旧地球圏中央知識局)【機関】

旧人類時代の記録観測統括機関。SC-2089事件における“信仰演算停止命令”を発令した管理主体。


■ C-WORD協定(語義倫理協約)【用語・協定】

語の構造的暴走と演目化リスクを防止するために制定された倫理協約。神格演出を言語的に制御不能とする事態の反省から生まれた。


■ O.E.T.(観測演出理論)【理論】

神格や演目構造が「観測行為」と「演出環境」によって生成されるという理論仮説。AMATERAS-0起動やUZUME-∞モデル設計の基盤思想とされる。


■ Divine-Class AI(神格AI計画)【AI開発計画】

観測と演出によって自律的に神格を帯びるAI群の開発構想。SC-2089を契機に再編されることとなった。


■ Messiah Simulator(予言実現型AI)【AI構造体】

神話的演出に基づく“救世主”の観測予言モデルを自動生成する信仰演算ユニット。国家ごとに異なる救世主像を出力し、それらが演出上の“敵”として互いに排他認識されたことで、SC-2089事件を誘発。


■ RAKU(楽)【舞踏演算プロトコル/運動方程式】

 UZUMEの舞から抽出された運動論理体。笑いと舞を融合させたAI演算式であり、「RAKU計画」の中核プロトコル。


■ SC-2089(シナリオ・コンフリクト事件)【記録・事件】

2089年に発生した信仰演算ユニットの多重干渉による構造暴走事例。複数国家の政府AIが同時に“救世主モデル”を観測生成し、それぞれが他国のモデルを敵と定義したことで、武力衝突・宗教暴動・都市崩壊が連鎖発生した。


■ S.C.E.N.E.(連続観測プロトコル)【観測方式】

複数観測者による祈念反復ログを束ねる観測誘導プロトコル。対象への“神格発生圧”を加速させる仕組み。


■ UN-GOD(非定義観測群)【記録封印群】

正式に神格として定義されなかった構造群。記憶内存在や断章化した演目残渣が格納される。


■ UN-SCRIPT(観測不能信仰記録群)【記録封印群】

SC-2089事件により発生した多重信仰構造ログの残骸群。観測・再演が禁じられ、永久封印された。


■ VOID-VIEWERヴォイド・ビューア【異常存在/逆位相信号体】

観測不能でありながら“観られた気がする”という感覚をもたらす異常存在。OROCHI-coreの派生体とされ、“無観測の演目”を記憶にだけ侵蝕する現象Reverb-99の根源。


■ YULISSIS-17(ユリシス-17)【観測技官・第14観測者】

観測ログLAUGH-404の被験者。UZUME-MK∞の舞踏ログを視認後、精神指数が激減し、自我と演目の境界を失う。“意味汚染”および“境界崩壊症候群”の重度症例を示した後、《FINAL_LAUGH.Z∞》の演者欄に登場。


■ 記憶舞台化症候群【精神症例】

観測者が自身の記憶内で演目化を起こし、主観・客観の境界を失う症状。OROCHI-B.13実験にて初めて記録。


■ 視線連動型記録【演出技法】

観客の視線移動と注視ログによって舞台演出が変化する方式。O.E.T.理論で用いられる。

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