日常
本日二本目
あれ?俺なんかやらかしたか?
5分後
「君がその主を倒してしまったプレイヤーかな?ちょっとすまんなこっち来てくれるか?」
そう言って連れてこられたのは『ギルド長室』だった。
「ごめんね、プレイヤーコードとキャラネーム言ってくれるかな。」
「はい。プレイヤーコード○○○○-×××で『ナツキ』と言います」
「オッケー大丈夫だ。ごめんね疑って」
「何をですか?」
「いや君がまだレベル1の初クエストで偶々裏ルートの設定に在った〈最初の依頼受領のタイミングに出てくるゴブリン五体の討伐クエストをエリアボス『森の主』の索敵範囲でクエスト条件を達成すること〉とかいう運営側のおふざけに引っかかってさらに狩猟してくるなんて信じられるわけないだろ?レベル1のステータスじゃツーパンだろ?」
「へー、あいつそんなにやばかったんですね。それで?」
「それでハックやチートを疑ったんだよ」
「なるほどね」
「で?どうやって倒したんだ?」
「うーん、PS?」
「…うぜえ」
「それでこの素材売れるのか?」
そう言って俺は森の主の素材を出す
「ああ、売れるぞ。だがそいつは装備にしたほうがいい。今回は試験受けなくていいから昇格記念報酬で作ってみればどうだこれだけあったら足りるはずだ」
そう言って俺の所持金が依頼達成の10銅貨と昇格記念報酬の1銀貨をくれる
「うおっ、一気に増えたな。ところでなんで今回は昇格試験を受けなくていいんだ」
「昇格試験で対象にするべきだったモンスターをお前が倒したからだよ」
「なるほど、ゴブリンが」
「森の主だよ!」
そのあと俺のランクがマスターさんの権限でEからDに変わる。
「夏樹ー、ご飯よー、早く帰ってきなさい。」
くっ、今日はここまでか。明日も学校だし今日はもう終わりかな、あーあこうしてガチ勢との差が開いていくんだろうなー。はぁー。学生はつらいよ。
僕は『サモンズ』の電源を落とし自室から出た。
「お兄ちゃん遅い!もうみんな食べてるよ!」
少し怒った声で僕を呼んだのは妹の梓中学2年生で生意気の権化。
僕のことを『ヘタレお兄ちゃん』と呼びだして、最近さみしくなってきた。
「ごめんごめん。いただきます。」
「今日もゲームしてたの?」
「まあね、新しいゲームが出たから。」
「ふーん、私も始めようかな…どんなゲームなの?」
「エレメンタル・レジェンズ・オンライン、通称ELO。基本的にPvEで魔法も使える。僕が前までベータテストをしてたゲームだよ。」
「ふーんそこでなら、もっとかっこいいお兄ちゃんも見つかるかな?こんなんじゃなくて…」
「『こんなん』で悪かったね。別にネット兄を探すのは良いけど『ハラスメント設定』は容易く解除するんじゃないぞ。そういうトラブルはVRゲームには付き物だからな。」
「うん。気を付ける。」
「そういうところは素直なんだけどなぁ」
「ん?何?」
「ベツニナンデモゴザイマセン」
そうして僕は普段と変わらない日常を過ごした。
◇
5264
はい本日のベータテスターの集い開きました。
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はいいいい、こちらたたたでございます。さっそく最初のエリアボスクリア者が出た次第にございまする。その旨をここに書かせていただきます。
5266
たたたってだれよ
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≪5266たたたは『たたた饅頭』って言って結構有名なプレイヤーだよ色んな意味で
5268
私たたた饅頭はあの『ナツキ』殿とフレンド、つまりマブダチとなりナツキ殿がエリアボスを裏ルートと思われる短縮で討伐することに成功したことを報告させていただきます。
タタさんの中ではフレ枠=マブダチみたいだ別に古参同士だからいいけど…
5269
は?さすがにチートかハックだろ。未だにエリアボスの素材はギルドに報告されてないんだぜ?
あーそれギルマスにも言われた
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確かに、それかナツキ騙りかな。あいつ大分有名だし
え?僕そんなに有名?
5271
いやー、ナツキだからこそ有り得るんじゃないか?
ナツキだからこそってなんだよ
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ギルドにボスの素材がなかなか登録されないのはELOでは今に始まったことではないでしょ。ギルドに新素材が登録されるには各素材をギルドに納品しないといけないし一度納品した素材は帰らないし新素材登録されても報酬は雀の涙ほど。っていう書きながら思ったんだけどベータに比べてギルド絶対ブラックになったよね、長期運用見据えてのことだとは思うけどこんなにブラックだったら全然進まんやろ。
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5272の不満はよくわかる
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ナツキなら何とかなりそうだけどwww
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俺もナツキりたいなー
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ナツキるってwww
ここらで止めないとめんどくさいことになりそうだ
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僕もナツキのフレンドでそれにリア友ですけど本人に確認した所倒したって言ってました。それにあいつはマジでゲームのこと好きなんでチートなんかしませんよ。
っと。これでどうだ
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確かにあいつが今更狡い手使ってくるわけないもんな。よお考えてみたらそうやわ。
堪忍なナツキ
すっごい関西弁来た。これエセ関西弁のギリギリのラインだよ。
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そうですよ皆さんナツキ殿が今更そんなずるいことするわけがないじゃないですか。
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攻略法を教えて下さいナツキさんの友達さん
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もう寝ないといけないので落ちます詳しくはタタさんから聞いてください。
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承りました。お休みなさいませ。
5283
あれ?たたたさんってこんなキャラだったっけ何か陶酔してる希ガス
◇
うん説明するのがめんどくさかったです以上。
あともう夜遅いのでゲームの次に大事な睡眠の時間を削りたくなかったので…
部屋の明かりを消して僕は眠りについた。
ピピピッピピピッピピピッピピp——
「うーーーンっ、あーー」
今日もいい夢を見た。
朝日がまぶしい。
制服に着替え、リビングに降りる
「おはよう。」
「おはよー。」
朝食を食べて家を出る。
「行ってらっしゃい。」
「「いってきまーす」」
梓は僕が通う高校の中等部、校舎は隣で窓も向かい側お互い窓際なのでこいつが授業中良く寝ていることも知っている。
「今日は授業中寝るなよ」
「だから寝てないってヘタレおにぃ」
「気持ちよさそうに寝てるのいつも窓から見えてるからね」
「っな!ヘンタイっ、シスコンっ、バーカ。」
僕たちが通っている私立神芦高校は中高一貫校で結構学費が高い。その分セキュリティ対策やIOT授業、文化祭などのその他イベントもクオリティーが高い。
家から電車で30分その間もきっちり位置情報ゲーを楽しみ、学校に着く。
「おはよーございまーす。」
お、今日も生徒会のみんながあいさつしてる。よくするよねあんなこと。朝早くからあんなこと僕出来ない。
そう思って靴箱を開く。
ガサっ
また手紙だ、はあ。
どうせ男子生徒からだろう。
教室に着くと生徒がみんな僕のことを見る。
「きょ、今日もかわいいな。おい」
「ば、ばか今こっち見たぞ。溶ける、溶けるから」
「あんた達いい加減にしなさいよ。花井君はあんた達みたいな暑苦しい男子には似合ってないの。もっと伊織様みたいなクールビューティーな人じゃないと。」
「いやいや、お前はタダの水無瀬教だから言ってるんだろ?」
「そうそう、花井ってお姉さん系に弱そうだもんね。『ナツキちゃん』とか言って絆されてそう。」
「みんな好き勝手ばっかり言って、もう!止めてよ。」
「ほらほらお姉さんのところにおいでー。よしよししてあげるよー」
「だ、だから僕はそんな趣味じゃないし。」
「じゃあ誰が好みなんだよ。好きな奴いるのか?この学年に。」
いる。
僕が好きな人は隣のクラスにいる中等部の時に3年間同じクラスだった『三島詩音』という子だ。でもここで言ってしまうとうわさが広がりかねないので言おうか迷う。
「あっ、その顔いるんだ。」
「へっ?」
「わかりやすすぎっ」
「おへっ?」
「きゃっ、かーわーいーいー。」
なぜ?なぜばれた、いや待てここは焦るな。気を確かに。
「だれ?リサ、コトノ、マオ、伊織様、ネネ、シオリ、マヒロ、詩音……詩音か」
「うへっ」
なんで?僕そんな顔に出てた?頑張って真顔を作ってたのになんで?
「別に、詩音が好きだからってそんなこと言いふらすようなバカここにはいないけどさ…」
「な、なに?」
「告白とかどうなのよ。」
「そ、それは…」
「夏樹君ヘタレだからなー、なんていうかギャップ萌えで押せば何とか行けると思うんだけど…」
「絶対にいや!」
キーンコーンカーンコーン
授業が始まった。
そのあとは恙無く終わった、さ、帰ってゲームゲーム。
あ、因みに今日も梓は寝てました。
下の☆☆☆☆☆を★★★★★にしてくれい。