強制儀式 おままごと
いぁ!いぁ!山田太郎!
やっはろ、邪神です。
今強制召喚に巻き込まれてとある儀式に参加させられてるんだよね。
詳しく説明するとカレンちゃんに強制召喚されたゆー君に巻き込まれておままごとに参加することになっちゃったんだよねー。
「ゆー君がだんなさんでわたしがおよめさん!たろうくんはー、うん、鳥さん役!」
僕は鳥さんなんだって、人間ですらないよ、ぴよぴよ。
「ただいま〜、カレンちゃん今日のご飯はなんですか〜?」
「おかえりなさい、ゆー君♡今日のご飯はあなたの好きなハンバーグよ〜♡」
ぴよぴよ、ぴよぴよ、ぴーぴよp…あ、ごめんごめん鳥さんになってたよ。うん、あれだね、僕必要?
「あむあむ、うーんおいしいよー、カレンちゃんのご飯は最高だね〜」
「えへへ〜、好きを込めて作ったの♡ゆー君大好き♡♡」
うーん、僕はマジで何を見せられてるんだろう。3歳児にして美少年美少女カップルって人生の勝ち組かよ、いや、設定したのは僕なんだけどここまでとは思わなかったよ。向こうで積み木してていいかな?
「たろうくーん、ぼくもつみきしていいー?」
おっ、おままごとは終わったのかな?
よしじゃあお城を作ろうか、王城か魔王城にも負けない立派なお城を僕らの手で築き上げようか!
「ゆー君がやるならわたしもやる〜」
おっと、カレンちゃんも来たのか、まぁいいよ、
さぁ!我らの城を築き上げるだぁー!
「ゆー君とわたしのマイホームをつくりましょ〜♡」
「え?ぼくたろうくんとおしろ作るよ?」
「え…?わたしのことすきじゃないの……?」
おっと3歳児にしてメンヘラさんかな?僕を巻き込んでの修羅場なんてやめておくれよ、爆発する前にフォローいれときますかぁー、めんどいなぁー。
「このおしろはゆー君とカレンちゃんが住むおしろなんだよー、ゆー君が王子様でカレンちゃんがお姫様なんだよ?すごいでしょ?」
「すごーーーい!!やっぱりゆー君はわたしが大好きなんだね!わたしもゆー君大好き♡♡」
ふぅ、危なかったぜ、僕の邪神フォローがなかったら地獄が始まるところだったよ。
てかゆー君はお城を作るのに夢中でほとんど話聞いてなかったんじゃないかな?この鈍感系ラノベ主人公めっ!
そんなこんなで城を作るのは着々と進んでいたのだが悲劇は唐突に訪れた。
『はーい、みんなー、お片付けの時間ですよ〜』
なんっ…だとっ…?!
そんな馬鹿な…我らの夢がそんな理不尽に崩されてたまるか!僕らは決して諦めない!この城は決して片付けなどしないっっ!!!!
『お片付けが終わったらおやつだからね〜、きょうのおやつはドーナツですよ〜。』
おやつ!?!?ドーナツ!?!?くっっなんて暴力的な魅惑っ!?
くっ、夢の城、ドーナツ、夢の城、ドーナツ、ゆ、夢の、、夢のドーナツ!!!
僕らのお城はあっさりと箱に戻され僕らは笑顔でドーナツを食べるのだった。