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テンプレ的な 4E

 (ん、んー?)


 どこじゃいなここは。うーんと確か東のファーイーストの日本的な所にコピペカット三姉妹とハーレム珍道中っていう夢を見ながら向かっていたはずだが。



 『おや、よく来たね。君は……うん、あの作品の君かな?』



 周りは図書館?図書室?って感じ。本棚にいくつも並べられた大小様々な本の数々。居るのは俺とこの人の二人だけ。だからどこだってばよここは。



 「んー。ここはどこでっしゃろ?前後の記憶が繋がらないんやけど」


 『あー、そりゃそうだね。確か場面ぶった切って書いたはずだから』


 「つまり?」


 『いわゆるおまけ的なアレ』


 

 アレかー。アレならしゃーないわなー。うんうん。ってわかるか!


 

 「なるほど、わからん。で、あんたは?」


 『回りくどいのは嫌いだから言っちゃうけど。僕は作者。君は僕が書いた小説の登場人物。産みの親ってわけだねぇ。性別的には男だけど産むのは母親だしこの場合どっちだと思う?』


 「答えは三番、どっちでもいい」


 『はは、正解だ』


 

 あー、つまりなんだ。俺や俺を取り巻くもの全てこの作者が書いたことだったってことか?ふむん。


 

 「まぁそこらへん確認しようがないからいいとして。で、なんで俺はここにいるんだ?図書館か?」


 『んー、君がここにいる、というか僕と話をする的な展開を書いたのは確かに僕だけど。なんで君がここにいるかの答えを言うとしたら』


 「言うとしたら?」


 『読み手がいたからだろうねぇ』


 「んー?」


 『つまり、君がここで僕と対話するっていう展開にするためには、読み手がここまで君の物語りを読まなきゃいけなかったわけさ。もちろん、僕以外の読み手が、ね』


 「で?何がいいたいんや?」


 『…………僕はね、この世界、まぁ見る限りは図書館ぽいけどね、ここでずっと小説を書いて暮らしている。この場所は時間が進んでいるのかもわからない。それに僕は食事を必要としない。人であるかすら怪しい』


 「…………」


 『わかるかい?気がついたらこうだった。昔から今に至るまで様々なジャンルの数々の小説を書いて過ごしてきたんだ』


 「…………」


 『おかしいと思わないかい?作者はね、知らないものは書けないんだ。でも知っているものは書ける。日本という場所、日本語という言葉を知っているからこそ日本人であるオッサンが書けたわけだ。僕はこの世界で小説を書いて暮らしているのに、日本という国の知識がある。この世界には、日本なんていう国はないのに。見渡し切れない本棚がこの世界の全てだというのに』


 「…………」


 『そして、読み手がいたから君がここに存在すると言ったが。僕が君の物語りの最後に書いた言葉は「図書館みたいなところで作者と名乗る人物に出会った」。これだけだ。』


 「…………」


 『いくら読み手が存在しても、書いてない物は読めない。当たり前だね。では何故僕が書いてないはずの君のその後が今ここで続いているのか。さて、考えられる事は?』


 「……あんたが俺の物語りを書いたように、誰かがあんたの物語りを書いている」


 『ま、そういうことだろうね。僕と区別するために書き手と呼ぶけど、僕と僕の世界を綴る書き手が存在するってことだね』


 「……となるとこの世界っていうのは三層式ってことか」


 『あるいはもっと多層式なのかもね』

 


 なるほど、話はわかった。で、それをオッサンに伝えてどうしようってのさ。あと話しが長いよ。三行じゃあかんのか。なんか自信満々でこの世界が云々いうてるけどあんま興味ないねん。



 「んで、それを知ってどうしろと?」


 『いや、ただの暇つぶしの検証だよ。この世界には僕しかいなかったからね。だから君が現れたことによって前々から考えていた仮説を検証できたってだけさ』


 

 ふむ。まぁ一人は寂しいからね、おっさんと話できてうれしいのは仕方ないね、せやね。



 「んー。まぁ俺も君も書き手の作り話の中の登場人物だとしたら、ここから先の展開は書き手次第ってことやな?」


 『そうだね。ここから先は僕にもどうなるかわからない。それがわかるのは書き手だけで、僕達は上の世界を知覚できないからね』


 「ほんじゃぁまぁ、書き手が飽きない限りは俺達は存在できるってわけか。生殺与奪を握られてるんなら、じたばたする必要もないわな。普段通り過ごすしかないやーね」


 

 おっさんの個人的な推測確率からいうと五分五分かにゃー。キリがいいこの世界で話が終わるか、ここからさらに上の世界目指して書き手が話しを続けるか。まぁそれこそ書き手次第か。

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