テンプレ的な 61
「魔王さんあんまびっくりしてないみたいやねー。さすが大物やね」
「はは、君にかかれば僕なんか瞬殺だろう?それなら足掻くだけ無駄ってものさ」
おや、ステータスは偽装して……なかったわ。魔王さん鑑定持ちか。珍しい。そういや強奪さんの『偽装』、俺の『鑑定』で見破れたけど、そうなると『偽装』はどこで役に立つんだ?いらん子代表じゃねーか。
「あー、まぁばれてるならしゃーないね。別に危害を加えるつもりはない、というか興味がもともとあんま無いというか。さっき言った通りいくつか質問があっただけだからね」
「はは、敵じゃないってだけで安心するよ」
オッサン、この世界に敵はいないからねー。相手にしないって意味と相手にならないって意味で。
「んーとね、魔眼もってるっしょ?魔王ちゃん。魔口とか魔鼻とかないの?」
「……考えた事も無かったな。魔眼は僕の家系に受け継がれる、というか僕の家系なら発現するものだからね。もしかしたら持ってる者もいるかもしれないね」
ほへー。遺伝かー。だから魔王、か?いや、押し付けられた感がバリバリと。一人息子か?長男か?世襲制か?なんか実家を継ぐ長男って考えると変な同情心沸いてくるわ。大変やね魔王ちゃん。
「んじゃ次。遠い所の王族が、魔王倒せっていってるんやけど。魔王を倒して得する人って誰か心あたりある?」
「……まぁ、僕に反抗的な勢力の者達は喜ぶだろうね。しかし国交もないような国の、ましてや王族に恨みを買うような真似はした覚えがないよ」
ですよねー。自分の大陸の統一ですらできてないのに、他のとこにちょっかいかけてる余裕はないですよねー。なんか話聞いてると魔王っつーか普通の人?魔族?なんだけど。しかも苦労人オーラ。
「大変やな……魔王ちゃん」
「……何故同情されるのかはわからないが、魔王という立場も民の安寧と国の発展のためと思えば頑張れるよ」
なんやろ、どっかの嘘吐き王族とは全く違う人種やわ。そういや魔族やった。魔王のほうがよっぽど王様してるわー。




