人形の唄
音楽にまつわる想像神話
詩や音楽の好きなミュクスと言う神様がいました。
ある時ミュクスはネオールとネイロスと言う姉弟神を呼んで
「今までに聞いた事の無い声で、今までに無い歌を歌う歌い手を作ってみよ」
と言いつけました。
この二人は芸術を司っていました。姉のネオールは
「ネイロス、今までに聞いた事の無い歌を歌う歌い手って何かしら。
山のように大きな、それとも小鳥のように小さな歌い手を作ればいいのかしら」
と弟に相談しました。
これまでもネオールは様々な生き物や物を作りました。
「うーん…」
ネイロスは考え込んでしまいました。
彼はそれぞれの動物に見合う鳴き声や、海の波の音、
川のせせらぎ音や木々の葉のすれる音をつけてやっていました。しかし思いつきません。
「いいわ、私、素晴らしい歌い手を作ってみせるわ」
ネオールはこう言うと、水、風、火、土を使って人間に似た人形を作りました。
土を骨にしてその回りを水で覆い、目には火を使い、風の服を着せてやりました。
「どうかしら、まるでこの美しい世界そのもののようではなくて?
これに声を入れてあげられる?」
「確かに、とても綺麗だよ。でも、海の唄を入れると火の目を消してしまうし、
かと言って大地の唄を入れようとすると風の服を散らしてしまうし…無理だよ」
そこで女神は最初の一体の他に火、風、水、土それぞれを主にした人形を作りました。
今度はネイロスもちゃんとそれぞれに見合った声を入れ、人形が四体完成しました。
この四体の歌声は、今までにない力強さと繊細さを兼ね備えた素晴らしいものでした。
その時です、声を入れられてない人形が四体の人形に襲いかかり、声を奪おうとしたのです。
ネイロスが慌てて押さえつけようとするとますます暴れます。
「乱暴な!」
怒ったネイロスはその人形を広大かつ激しい時の流れの中に落とし、
鎖で繋いでしまいました。
こうなっては人形はあっぷあっぷともがくばかりです。
「お前は、その、時の流れの中で、あらゆる生き物の声に会うだろう。
そしてお前に気付き、自らの声をお前にくれる者が現れるまで、
そこから出る事は出来ないだろう」
こう言い渡しました。
気付いてもらうにはまず声を上げるしかなく、しかし人形に声はありません。
つまり、永遠にそこを出るなと言う事です。
人形を可哀相に思った女神は、こっそりと自らが作った歌を人形に授けました。
人形に気付く事が出来るものを引き寄せるよう、特別に作られた歌を…
「引き寄せられたものが声をくれるかどうかは、あなた次第」
それでその人形は、時の流れの中に置かれたまま、
授けられた歌をとても大事に思い、繰り返し繰り返し歌いながら、
声をくれる何かが来るのをずっと待っているのです。
※友人響がこの小説のアニメ版を作ってくれました。
本当にありがとうございますっ。
〜ブログ公開時代のコメント〜
みましたぁぁぁ!!!すごいです!!凄すぎます!!
製作者様万歳!!
ゲームのような感覚で、流れるようにスムーズに頭に入ってくる感じでした!!
音楽も背景に合っていて・・・!!!!
感動です!!!!(T□T)bくはー!
文字を読んでいるだけでは、やはり読み手の勝手な解釈でしか想像できない(自分の場合は何でもコメディにもってこうとするので少々おかしな想像してたもので、かなり軽いノリのものでしたが・・・←ゴメン!)ので、視覚的に表されると、感動してしまいましたよ、かなりマジで。
ありがとうございました!!!!!!!
[ 2006/01/07 19:22 ] みよし
私も響ちゃんにお礼言っておくねー!!
本当に素敵な作品をありがとう!!マジで感激しました!!
>みよしちゃん
>自分の場合は何でもコメディにもってこうとするので
これコメディで読んでたんか!?(笑)
[ 2006/01/09 11:43 ] 中華