167話 エリザベスの実家
前回までのお話
・魔力酔いと疲労で倒れ、村で休養をと思ったらオークキングが出てさらにダメージを受ける
・神様から支援物資が色々届く
・マサルが休養中にエリーは別行動で実家へ
実家に戻るのは四年振りになるのだろうか。サティとリリアと共に、門に向かって歩きながら考えた。
ブランザ領にたった一つだけあるちっぽけな村。以前は東方国家群との交通の要衝に広大な領地を構えていた我が一族の、これが現在のすべてである。
「エリザベスお嬢様……?」
声をかけてきた門番の兵士には見覚えがあった。元の領地でうちの屋敷の門番、警備をしてくれていた者だ。
「久しぶりね、ハンス」
ここに住んでいたのはたった一年ほどであったが、辺境を一から開拓する大変な一年間で、それに比べればヤマノス村は自力でどうにかできたし、支援もありすぎるくらいにあって、忙しくはあったが実に楽なものだった。
この何もなかった場所を開拓することがブランザ家を存続させる唯一の道だった。準備期間はほとんど与えられず、家もなければ食べるものもなく、莫大な賠償を押し付けられお金はない。そんな一番大変な時期に逃げ出してしまったことに、改めて罪悪感を覚えた。
「よくぞ、よくぞお戻りになられました。おい、お館様にお知らせを!」
だがその選択が間違いではなかったと今では確信できた。ほんのわずかな支援の見返りにこの身を売ることを良しとせず、無謀で勇気ある決断をした一四の時の私を褒めてやりたい。それとずっと付いてきてくれたナーニアも。
あんなのはエリザベス様には相応しくないと言って、縁談に唯一反対したのがナーニアだった。お家のためだ、仕方あるまいと、諦めかけていた私の目を覚まさせてくれたのだ。
相手は近隣の伯爵家の跡取りだったが、二十六で当時十四の私とは十二も年の差があった。今思うと二十六ならそう年でも……いや四年たった今ではもう三〇か。やっぱりないな。
しかも私は第二夫人で、正妻に子宝が恵まれなかったらしく、さすがにはっきりとは言われなかったが、どうもすぐにでも子作りがしたいと匂わされた。
私個人の意思を考えなければ良縁には違いない。貴族の子女としてはまっとうな人生だし、零落した我が家のことを思えば、伯爵家の跡取りなんて上々過ぎる縁談だ。援助で領地の運営も楽になっただろう。
だがそれでどうなる? こんなところでちまちま畑を耕しても、元の領地を取り戻すのは一〇〇年経っても不可能だ。ナーニアの反対でそう考えた私は、次の日にはナーニアと共に家を飛び出していた。
苦難の四年間だった。私もナーニアも戦闘力こそあったものの、旅も冒険者もまったくの素人。最初の頃は稼ぎ方もお金の使い方もよく知らなくて、家から持ち出した私物を少しずつ売り払い耐え忍んだ。アイテムボックスがなければ野垂れ死んでいたかもしれない。
オルバとパーティを組んでからは生活はマシになったが、Aランクを目指すために危険な依頼をたくさん受けた。
マサルと会ってからだって死を覚悟するような場面は何度かあった。
だがそれだけの苦労をしたかいは十分にあった。今では最強ともいえる魔力を手に入れ、マサル次第で領地どころか一国ですら望めるのだ。
門を抜け村に入るとまたすぐに声をかけられた。名前は忘れたが覚えのある顔だ。笑顔で手を振っておく。
どうやら村人たちは歓迎ムードなようだ。家出したのは隠しようもないが、婚約は打診の段階で素早く逃げ出したし、醜聞は表に出なかったのだろう。それにここ最近はかなりな額を送金していたし。
夕飯時なこともあり、何事かと多くの者が通りに出てきていた。
村はこれまでたくさん見てきた村々と較べても、少々みすぼらしい。
生き延びるためにはまずは防壁。次に農地。家は最低限住めればいいと、どうしても後回しになる。今と違い、家を出た時は土壁すら作れなくて、あまり開拓の役には立てなかった。
だがこの村はこれより私の力で生まれ変わる。
見えてきた領主の館も、他より大きいだけの平屋の地味な建物だ。まずはあれを建て直そう。
その次は農地。農地開拓魔法はどうしても習得できなかったが、土を耕すだけならできる。壁は小さな村にしては立派なのを作ってあるから後回しでよさそうだ。
屋敷の門を抜けた玄関先には、ウェインお兄様とその嫁のアニエス姉様。横にいるのは甥っ子のフェンスか。ずいぶんと大きくなった。便りによると私がいない間に甥と姪が生まれたはずだが、まだ小さいから家の中なのだろう。
「おかえり、エリー」
お兄様はこの四年でずいぶんと苦労したようだ。まだ二十五だというのに、その風貌には年齢以上の渋みが増している。アニエス姉様はあまり変わらないな。三児の母とは思えないほど若々しい。
「ただいま戻りました、ウェイン兄様、アニエス姉様」
「よく無事に戻ってきてくれた」
そう言ってひとしきりしっかりと抱きしめられた。
「無事なのはずっと手紙で知らせていたわ」
「たまにしか送ってこないし、いつも詳しいことは全然書かなかったじゃないか」
詳しくと言っても冒険者というのはだいたい危険と隣り合わせだ。数え切れないほど危険な目に遭っていて、そんなことをいちいち書けるわけもない。心配させるどころか、確実に連れ戻されていただろう。
それに他国の、それもかなり遠方の辺境へと手紙を出す費用は恐ろしく高くつく。送金の手数料のほうが安いくらいで、しかも届くのは数ヶ月先だし、それでおのずと筆無精になって、中身も生存報告や今いる場所、ランクが上がった程度の簡単なことしか書いてこなかった。
「手紙にお金をかけるくらいなら、一ゴルドでも送金したほうが有り難いでしょう?」
「この前の送金はほんとうに助かった。それでついに借金を完済したんだ」
「やっとなのね……」
借金完済の言葉に、今までの苦労が走馬灯のように思い起こされ、涙ぐみそうになる。
そうだ。あとでこれまでいくら送金したかお兄様に聞いて確認しておかないと。送金の半分はナーニアのお金だ。
「あー、それで旦那のマサル君というのは?」
お兄様が周囲を見回すが、残念ながらここにいるのは私とサティとリリアだけだ。
「それが少し前に戦闘で負傷しちゃって」
少し前どころか今日の出来事だが、近場にいると思われると話がややこしくなる。ゲートが使えるのを話すのは、しっかりと口止めした後の予定だ。
「それは治癒魔法ですぐに治したんだけど、旅はきついから他のパーティメンバーと一緒に置いてきたの。とりあえず連れてきた二人を紹介するわ。義妹のサティとリリアーネよ」
後ろで大人しく待っていてくれた二人を指し示した。
「よろしく、サティさんにリリアーネさん。ブランザ男爵家当主、ウェイン・ブランザだ。こちらが妻のアニエスに、長男のフェンス」
それぞれ口々に紹介をし合う。フェンスは私のことは覚えてないようだ。家を出た時は二歳くらいだったし、仕方がない。
「こんなところで立ち話もない。積もる話がたっぷりあるだろう? 中でゆっくりと話そう」
誰に見られるかわからない手紙には書けないことも多い。今回は高額な転移便で戻ることだけを取り急ぎ知らせてあったが、村を作ったことを綴った手紙も通常便だしまだ届いてないはずだ。
「ええ。たっぷりすぎるほど話すことがあるわ」
さて、何から話そうか。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
屋敷に入ったところでサティが何かに気を取られて立ち止まった。
「あれ、エリザベス様ですよね?」
「ああ、昔の肖像画ね」
居間の奥に飾ってある家族の肖像画を目ざとく見つけたようだ。確かお兄様の成人の記念に描いてもらったんだった。私が家を出た時にはなかったはずだが、引っ張り出してきたのか。
描かれているのは私とお兄様とお父様。母は私が幼い頃に流行り病で亡くなっていた。それと隠居した祖父母。二人は開拓生活は厳しいと叔父夫婦を頼って暮らしていて、この前の便りでは元気にやっているそうだ。
「エリーが七歳の時のだな。とてもとても可愛いらしいだろう?」
「はい、すごく!」
お兄様の言葉にサティが満面の笑顔で頷く。
「お兄様お兄様と、私によく懐いていてね……」
「うちもこういうものを作って残しておくべきじゃな」
「それはいいわね」
こちらで手配しておこうと、リリアが言う。きっとエルフに腕のいい絵師がいるのだろう。
「失礼だがリリアーネさんはどういう……?」
「私とナーニアが結婚したのを知らせた手紙は届いてるわよね?」
「ああ、驚いたよ」
「その後に増えたの。五人目よ」
「そうか」
顔にこそ出さないが、あまりよろしくないと思ってることがありありとわかる。
エルフに獣人。それに五人も。この前また増えたし、さらに増えそうなのを説明しないといけないと思うと頭が痛い。いや、増えそうなのとかシラーのことはまだ話す必要はないか? シラーはまだ正式に結婚したわけでもないし。
客間へと移動してお茶を出してもらい、一息つくとお兄様が話し始めた。
「それでマサル君とはどんな人物で、一体どのような経緯で結婚することに?」
「そうね。マサルはとても素晴らしい人よ。生まれは王国の田舎のほうで普通の平民の出なんだけど、魔法は私以上だし剣も一流で、冒険者としては完璧ね」
経緯に関してはアンに先を越されてその場の勢いでとか説明しづらい。
だがあれも英断だったな。あそこで諦めて引き下がりでもしていたら、今頃どうなっていたことか。
「馴れ初めとかそこら辺を詳しく話し出すと長くなるんで、後で順番に説明するわね」
少し逡巡したあとそうごまかした。本来ならマサルがここにいるはずで、こんな説明はマサルの役目なのだ。ゲートを使えるのを教えてから引き合わせて、本人に説明させよう。
「旦那としてはどうなんだ?」
「優しいし私のワガママは聞いてくれるし、人柄は欲がなくて高潔な人、かしらね。料理が上手で子供にも優しいのよ」
女好きを除けばマサルはほんとうに欲がない。その女好きも別に手当たり次第ってわけでもないし、増やしたほうがいい事情もあるので、仕方がない。
これでやる気のないところとだらしがないところがなければ人としても完璧だったのだが、そういう雰囲気もマサルを好きになった一因なのでアンほど何か言うことはなかったし、目立つのが嫌いと言いつつ、やる時はちゃんとやることも王都で証明してみせた。
「今回の怪我も魔物から人をかばってね」
「素晴らしい人物みたいだね。会えなくて残念だ」
「しばらくはビエルスに居る予定だし、近いうちに連れてくるわ」
「ビエルス? うちに来るんじゃないのか?」
村を出た時点ではその予定で、便りではそう知らせていた。
「予定が変わったの。それにいまちょっと忙しくて、私たちも明後日には発たないといけないのよ」
ティリカたちが付いてるとはいえ、あまりマサルを放置してはおけない。サティとリリアもマサルが心配なはずなのに、私個人の事情に付き合わせるのは悪いし、実家に戻るのすら延期すべきかどうか迷ったのだ。せめて用事は手早く済ますつもりだ。
「そのあたりを話すわね? 結婚した後の話なんだけど、ナーニアの旦那のオルバの故郷の村に行ったら、エルフの領地が大規模な魔物の襲撃にあっていたのを助けてね。それがこの前の送金よ」
「妾はその時に無理を言ってマサルの嫁にしてもらっての」
「なるほど」
「で、その後領地を新しく作ることになって、その報告と家族の紹介を兼ねてこっちに来たんだけど、マサルの怪我とか色々あって……」
「待った。領地を作った?」
「マサルは特に土魔法が得意でね。冒険者を引退したナーニアの農場を広げる手伝いをしていたら、そのまま村を作らないかって話になって」
「手紙では彼は火魔法と回復魔法が得意だとあったが」
あの頃のマサルは火魔法と回復魔法をメインにしてたんだったな。それとアイテムボックスくらいで、土は全然使えなかった。
「土も覚えたらあっという間に上手く扱えるようになったのよ。才能があるのね」
マサルには魔法の才能がある。それは加護だけのせいではないだろう。
「いまナーニアはオルバと一緒に、その村で代官をしてもらってるの」
「作ったばかりの村を放置して出てきても大丈夫なのか?」
「ナーニアに任せてあるし、収入も安定してるから当面は大丈夫」
「色々というのは?」
「王国の剣闘士大会に出て、マサルは準々決勝で負けたんだけどサティが優勝してね。見に来ていた剣聖の弟子に、二人共ビエルスで剣聖の修行を受けないかって話になって」
「ほう。この娘が優勝したのか」
「その時にリシュラ王ともお目通りをして、マサルは子爵位を貰えることになってるわ」
「いきなり子爵か。それはすごいな」
あれ? 何かお兄様の反応があっさりしすぎているような?
「ここに来るついでに、ブルムダール砦への輸送任務を受けて寄ってきたんだけど、ヒラギスからの避難民の状況が悪くてね。アンジェラは居留地の神殿の支援に残っていて、私たちもすぐに手伝いに戻るから、あまりここには長居できないの」
「ビエルスに滞在するんじゃなかったのか?」
「あー、そうね。私は剣の修行をするわけじゃないから、ビエルスでマサルたちが落ち着くのを確認してからになるわね」
砦とビエルスは転移で行き来することになるだろうし、どっちをメインに泊まるかはビエルスでの予定がわからなければちょっと曖昧だ。
「その後はヒラギス奪還作戦に参加するから、それまでここには顔を出せたら何度か顔を出すつもりなんだけど……」
どうしてか、お兄様はずいぶんと深刻そうな顔だ。
「結婚は十二月頃だったね。その後エルフ領での大規模な戦いに参加して」
「それが二月頃ね」
「それで村を短期間で作って」
「四月の頭にこっちに向かって出発したから、だいたい二ヵ月間くらいかしら」
「すでに収入が出るくらいになっていて、その娘が王国の剣闘士大会で優勝して、マサル君が子爵位をもらうことになって、剣聖の修行を受けることになったと」
「そうね」
「エリー。こんなことを言いたくはないんだが、どこまで信じていいのか私にはわからない」
お兄様が悲しげにそう言った。反論したくはあるが、信じられないという気持ちもよくわかる。一つ一つはそうでもないが、こうやってまとめて聞くと少しひどい。
マサルの設定がぶっ壊れてるのが悪いんだ。会った頃は火魔法と回復魔法、あとはアイテムボックスくらいしか使えなかったのが、あっという間に全種類使えるようになって、剣も剣聖の弟子に見初められるほどとか普通にあり得ない。
マサルを褒め過ぎたか? 女好きでだらしないけど、腕は一流くらいに……いやでも、全部本当のことしか言ってないし。
あとサティが強そうに見えないのもあるし、子爵位もリリアのことを説明しないと唐突すぎた。
「信じがたいのはわかるが、子爵位は妾のせいじゃな」
あ、ダメ。それはきっと逆効果だ。
「妾はエルフ王家第一王女、リリアーネ・ドーラ・ベティコート・ヤマノス。エルフはリシュラ王国ではそれなりの勢力があるのでな。その王家と縁続きで准男爵はなかろうと、王が気を利かせてくれたのじゃ」
「なるほど。事情は理解しました、リリアーネ王女」
格好は目立たないように通常の地味な装備だし、お付きの一人もいないお姫様とか胡散臭いことこの上ない。リリアもいきなりお姫様というのもアレだし、ゲートでエルフの里へ連れて行ってから教える予定だったのだ。
お兄様が丁重に相手をしている風なのは、信じる材料もないが否定する材料もないから、保留しているだけだろう。
村の話もお兄様は村作りでとても苦労していたから、わずか二ヵ月で軌道に乗せたという部分も信じられないのだろう。多少土魔法の使い手が居たところで、二ヵ月でどうにかなるとか普通はあり得ない。
リリアや子爵位の話と同様、何の証拠もないし遠方で確認のしようもない。ああ、そういえばここまでの移動方法もまだ教えてなかったな。
もしかするとマサルの存在すら、結婚が嫌な私がでっち上げた架空の存在だと思われている可能性までありそうだ。
サティとリリアという組み合わせもよくなかった。リリアは私と変わらない年格好だし、サティは言わずもがな。冒険者ギルドに乗り込めば、確実に侮られそうな面子だし、帝国ではエルフも獣人もあまり尊重されてない。
せめてアンかティリカか、それかナーニアを連れて来てれば。ゲートを教えるのは様子を見てからと考えたのが裏目だった。
予定を遅らせて、ちゃんとみんな揃ってから来るべきだったか? でもここの開拓の手伝いも早ければ早いほうが良かったし……
「ええっと、ほら。私、Aランクになったのよ。ドラゴンだって単独で討伐してるし、サティも剣闘士大会優勝の功績でAランクにしてもらったのよ」
さすがにギルドカードは偽造のしようもないから、その部分だけは疑いようもないはずだ。
「エリーは昔から優秀だったね。でも勇者を探して一緒に魔王を倒すんだとか、名を上げて領地を取り戻すだとか、どこか夢見がちなところがあったよ」
そうかもしれない。そして今もそうだと思われているのか。きっとお兄様の中では私は四年前のままなのだろう。
「なあ、エリー。冒険者なんて辞めて戻ってこないか? 借金もなくなってうちもずいぶんと楽になった。もうエリーが外で苦労をする必要もないんだ」
やっぱり領地のことはまるっきり信じてないのか? 急ぐからって全部一気に説明しすぎたのは失敗だった。
「たしかに多少の苦労はあったけど、私は今とても幸せよ、お兄様」
私はほんとうの勇者を見つけたのだ。領地も以前の場所とはいかなかったが、これからいくらでも発展させることができる。それもこれも全部マサルが叶えてくれた。
「私もマサルに色々教えてもらって、土魔法がずいぶんとうまく使えるようになってね。魔力も以前の一〇倍以上あるのよ」
ここを出た時と比べれば二〇倍くらいにはなっているはずだ。土魔法もマサルに教えてもらってかなり上達した。
一〇倍と聞いて、またお兄様の顔が曇った。お兄様は私の魔力はよく知っているし、家を出てからの魔法の習得具合もだいたい手紙に書いていた。
「それで村を短期間で作れたし、ここの開拓も手伝おうと思って戻ってきたの」
昔はほんとうに仲の良い兄妹だったのに、四年もの別離は大きかったのだろうか。
「お兄様に見せてあげるわ。私が旅に出て得た強大な力を!」
冒険者になったばかりの頃は侮られることなどしょっちゅうで、そんな時はいつだって力を見せつけてきた。
まずは立派な屋敷を建てあげよう。そしてゲートで私の村に案内する。サティの強さを見せてやってもいいな。
「エリー……」
だけど余計に可哀想な感じで見られた。全部本当のことなのに!