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王の竜玉  作者: ito
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大量の部下が出来ました


日が昇り朝を迎えた

徹夜明けの朝日は目にいたい

仮面からは見えない隈もできていると思う

ここまで眠れないのは久しぶりだ


阿宗医師から眠るように何度も催促されているが天幕に戻っては薬作りしか行っていない


ふと外が騒がしいことに気づいた

天幕を捲ると多くの璉国の兵がいた


「将軍よ!!俺たちいつになったらアンタの部下にして貰えるんだ!!」


「そうだそうだ!!あの時の約束はどうした!!」


野次を飛ばす声に思い出した


「このあの時の約束か・・・」


「今更無効なんざ許されねぇよ!!」


「そうだそうだ!!近衛兵隊に入れてくれよ!!」


その規模は千人以上いる


「約束は守ると言ったはずだ。だが今は静かにしろ!!まだ安静にしていなければいけない者達が大勢いる!!騒ぐな!!」


暴動の一歩手間のような兵達のように、理解は出るが今は落ち着いて欲しかった

このような暴動は敵国にとっては璉国の内乱のきっかけになる恐れがある


「だけどよ!!俺たちは何のためにやったと思っている!!」


「そうだ!!あんたが言ったから俺たちは!!」


「私を信じると言ったのなら最後まで信じなさい!!今日の昼に治療室の陣営まで来い!!そこで話す!!」


竜将軍の声に兵達は渋々といった感じで引いたが、蟠りが少し出来たかもしれない

だがやるべき事をしなければ・・・

昼過ぎまで敵味方無く治療を行った

最初は仮面を被った私に怯えて触れられるのも怖がったが、治療を行っていくうちに気軽に話しかけるようにまでなった


気軽にやりとりをしながら午前中いっぱいの仕事を終えた




天幕を捲ると待ってましたとばかりに大勢の璉国兵がいた


「昼まで待ったぞ!!」


「どうなっているんだ!!」


「俺たちを近衛兵隊に入れるんだろうな!!」


次々に飛び込んでくる声に


「分かった!!ここにいる全員を近衛兵隊で見よう。」


竜将軍の声と同時に


「やった!!!」「俺たちが最高兵だ!!」


兵達の歓声が上がった


「ただし!!!よく聞け!!」


竜将軍の声にピタリと止まった兵達は息をのんで見つめた


「我が命にはきちんと答えて貰う。どんな仕事であろうと、お前達にはきちんと仕事をしろ!!もし、他の者達への横暴などが我が耳に入ったときはそれなりの対処をする。お前達の先輩である虎たちはいつも腹を空かせているのでご飯にはちょうどよい。よいな!!理解した者だけ、翔大の所で名前となどの報告をせよ。終わった者達はすぐさま仕事を与える。まず最初に言っておく。生半可な気持ちで我が部隊に入ればすぐさま痛い目を見るぞ。そこをきちんと理解しろ。俺は医者だが、死者は助けられんからな。」


威圧感の声に浮かれていた兵達はどうするどうすると騒ぎ出した

確かに竜将軍の近衛兵隊に入れば将来は約束されている

されど、今までの将軍達とは違い戦闘では先陣を切ったり、虎達と武術訓練をしたり、明らかに今まで達の将軍達とは違う


あの竜将軍は強いが、自分たちは弱い

もし戦闘で先陣なんて任されたら即やられてしまう

そんな恐怖があって三分の二の兵隊は去っていった


残りの三分の一の300人ほどは我先にと翔大の所に押しかけて行った

残った兵達は武には自信のある屈強な兵やガリガリな貧困層の最下層にいそうな兵など色とりどりがいた


「まず残った者達に一言。ようこそ我が部隊へ。心より感謝しよう。これからは忙しくなるぞ。先ずはこれらを皆持て!!」


竜将軍が指さした方向には錆びている鍬や斧などの様々な農村器具があった


「あの・・隊長・・・これは?」


一人ずつ訳が分からないといった感じで農村器具に手を伸ばす

勇気を出して聞いてきた兵士に竜将軍は笑って


「では今から、田畑を耕すぞ!!」


「「「えっ!?!?!?!」」」


近衛兵隊は一瞬で固まった



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