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第2話(1) ギルド登録は爆臭と共に

第2話です!

前回は、異世界に転生したスキル【体臭:強】ことスメルが、爆裂詠唱少女ティナと激臭バトルを繰り広げるところまでお届けしました。

今回は――ついにギルドへ突撃!そして運命の受付嬢、セリアさん登場です!


異世界ファンタジー×転生スキル×爆臭バトル×お胸!?

全方位に詰め込みまくりの第2話、どうぞお楽しみください!


第2話 ギルド登録は爆臭と共に


「すまん……俺、またやっちまった……」


街を駆ける少女と、その脳内に響く男の声。爆発寸前の空気を背に、まるで「世界一臭い暴走機関車」が疾走しているかのようだった。


「すまんじゃないわよスメル!なんでまた、ギルド前で爆臭詠唱ぶっぱなすの!?やっと入れてもらえるかもってときに!」


ティナは涙目で叫びながら、スカートを押さえつつ全力疾走していた。背後では、ギルドの門番が目を回し、倒れた市民が「お母さーん!」と叫びながら倒れ込み、鳩が落ちてくる。


「違うんだって!“臭気”が“共鳴”しちまって、つい反応しちまっただけで……」


「共鳴するな!落ち着け!深呼吸しろ!……あ、呼吸しないで!」


「無茶言うな!!」


騒ぎは拡大し、街の人々は「また来た!爆臭の少女とその脳内彼氏だ!」と逃げ惑う。


ティナは大きく息を吸って(吸ってしまった)、ぶはっと涙目になりながらギルドの裏通用口へ滑り込んだ。


***


ギルド内、訓練場横の応接室。空気清浄魔法が全力で稼働している。


「……で、君たちが“例の爆臭コンビ”か」


低い声で問いかけたのは、受付嬢セリア。白い制服のボタンが少しきつそうで、目線の行き場に困る。その優しげな見た目とは裏腹に、彼女の目には覚悟と殺気が宿っていた。


「はいっ!ティナ=バルフェットです!冒険者登録、お願いいたしますっ!」


ティナは勢いよく頭を下げた。


「……こちらが、スキル《体臭:強》の、スメルさん?」


「はじめまして!スメルっす。転生したてで“臭いの扱い”にはまだ慣れてなくて……へへ」


脳内会話の内容は、セリアには届かないが、ティナは顔を引きつらせながら訳す。


「こ、こいつも、深く反省しております……!」


セリアは目を細めたあと、にっこりと微笑んだ。


「大丈夫よ。ギルドの空気清浄魔導師、全員倒れただけだから」


「ひぃぃぃっっ!!」


***


登録手続きは淡々と進んだ。スキルスキャン装置に手をかざすと、スメルがぴくりと反応する。


「……これは……」


「えっ?なにか写りました?もしかして未登録スキル?」


セリアが覗き込むと、そこには謎の幾何学図形と共に“分類不能”の文字が点滅していた。


「これは――登録されていない、“野良スキル”……いえ、それとも“存在拒絶型”……?」


「セリアさん?今、なんて……」


「……いえ、なんでもないわ。仮登録にしておきますね」


彼女の瞳に、一瞬だけ光が宿った。それは、スメルの存在に――“何か”を感じ取った者の表情だった。


***


登録完了後、ギルド酒場の片隅で、ティナはすっかり力尽きていた。机に突っ伏し、ジュースのグラスに顔を突っ込んだまま動かない。


「……なあティナ」


「………………」


「ジュース飲みたくなったら、グラスから顔を出した方がいいと思うんだけど」


「しばらく、話しかけないでくれるかな?」


スメルは黙ってうなずいた(脳内なのでうなずきは空振り)。


そのとき、ギルドの掲示板に新しい依頼が貼り出された。


【緊急依頼:地下遺跡の掃除/報酬2000G+初回特別装備スロット装着券】


ティナがむくりと顔を上げる。


「初回装備スロット券……」


「いい響きだな……!」


二人は顔を見合わせ、うなずいた。


「スメル、いくよ!」


「ああ!俺の臭い、地下に轟かせてやる!」


こうして、爆臭コンビは――最初の依頼へと足を踏み入れる。


まだ誰も知らない。彼らの行く先に“1001因果式”の始まりが待つことを――。


――To Be Continued.


読んでいただきありがとうございます!

今回は「ギルド」×「受付嬢」×「お胸」×「詠唱バトル」×「因果スロット」と、前回を超える情報量とカオスでお届けしました。

笑いのテンションは10/10、セリアの“謎の威圧感”にティナが負けていく流れも、絶対見どころ!


「なろう投稿」も始まったばかり。

気に入っていただけたら感想・評価いただけると嬉しいです!

次回は――ギルド試験とスキル暴走事件が開幕!

お楽しみに!

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