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7 seeker

 それからしばらくしてやっと水戸さんは歩き出した。


 今多さんは、いっさい、なにも言わなかった。


 無言で三人で歩き出す。10分もすると、ブラックラビットが四羽、十字路の右側から突然現れた。

 俺はすぐに銃を向けトリガーを引く。パパパパパパーンという音とほぼ同時に今多さんが木刀を振る。四匹のウサギが倒れ伏す。


 今多さんも俺も、水戸さんを見る。水戸さんは、今多さんと俺の顔を確認してから、行きます、そう言ってウサギにレイピアを一回ずつ突き刺した。


 ウサギは突き刺されるとキラキラした粒子になっていく。四匹が粒子になったあと、水戸さんは四つのクリスタルを拾い上げ、大丈夫です、ありがとうございます、そう言って今多さんに渡した。


 それから、俺に向き直って、大宮くんもありがとう、もう大丈夫、そう言って笑った。



「ここが育成用というのは」


 今多さんは時効になりかけていた俺の質問に答えることで、大宮さんを励まそうとしているのではないか、俺にはそう感じられた。


「ヒューマンキラー対策なんです」


 ヒューマンキラー?


 今多さんはゆっくりと話す。


「ダンジョンが突如発生して三十年余りが経ちますが、未だにジョブやスキルの全体像がはっきりわかっていません。そんな中で、ダンジョン内でシーカーを殺すことで成長するジョブやスキルがあることがわかってきたのです」


「もしかして、ジョブエラーというのは……」

 俺の問いに今多さんが答える。


「そうです。あらかじめそういうジョブを持っているとわかれば、ジョブ不明ということで不適合者にしています。しかし、不適合者の制度が整えられる以前と、後から派生するスキルについては管理ができていません」


 ……だからジョブやスキルの情報統制が敷かれているのか……


「そういうジョブやスキルを持っているシーカーが同じシーカーを殺しているということですか」


 怖いことだ。同じシーカー同士が……


「そうです。それ以外の事案もありますが。プライドの肥大したシーカー同士のいざこざ・争いや、所有するジョブやスキルの力を酔うように誇示したり、力に振り回される人たちです。

 そういったヒューマンキラーに対応できる人材を育てるのがこのダンジョンであり、私たちセンターの特別職員です。そして貴方達二人は、実は、その候補生なんです」


「私がその候補生……」 水戸さんが自らの役割を確認するように、つぶやく。


 ちょうどそこにブラックラビットが三匹飛び跳ねてくるのが見えた。


 先ほどと同じように、最後は水戸さんがウサギを粒子にして、今多さんがクリスタルを拾う。


「貴方たちがヒューマンキラーを捕縛します。ときには身を守るために、殺さなければならないときもあるかもしれません。お二人にそのような仕事がこれからできそうですか」


 今多さんが静かな声で尋ねる。


「人を殺すかもしれない仕事です。今すぐ答えを出す必要はありません。ゆっくり考えてください。もし無理でも、免許センターの仕事がありますから、もちろん解雇などにはなりませんし、断ったことで責めたりもしません。安心してください。指輪もしてもらってますから」






週一回ほどのペースで更新して行きたいと思っています


もし続きが気になるようでしたら☆☆☆☆☆とか貰えたら、うれしいですし、とっても励みになります

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