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魔法を作ってみました。  作者: 麻兎
1/1

二股かけられて失恋しました。

私の恋は許されない恋だった。

部活の先輩だった。

とてもかっこよく優しいとても素敵な先輩だった。

そんな先輩に恋に落ちるのは必然だった。

高一の先輩と中二の私。かっこいい先輩には釣り合わないとおもっていたんだ。

でも、苦しくてどうしても言いたくて。

冬の日。

丁度、部室に顔を出していた先輩に告白した。

「す、好きです‼︎」

そう言うと驚いた顔をしてびっくりしていた先輩。

私は気恥ずかしくなり

「付き合ってとかそう言うのじゃなくてただ、私が先輩を好きというだけでって何言ってんだ私…………うわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

と言って女子トイレに入った。

数時間経って部室に戻ると先生に怒られた。

先生にこってりと怒られた後、先輩に会おうと思ったが時間が立っていてもういなかった。

半泣きで先生のことを心の中で罵りながら靴箱に行くと怪しげな人影が見えた。

「う、わぁぁぁぁ不審者‼︎」

と驚き鞄を振り回していると

「ちょっ…………いてっ」

と聞いたことのあるような声が聞こえた。

閉じていた目をそっと開けてみると私の目の前には苦笑いをした先輩がいた。

これは終わったな…………

そう思った私は半分白目で赤色に染まった空を見上げた。

「あのさ…………告白なんだけど」

うわっ…………それかぁ…………

「わ、私は先輩がどんなに私のことを嫌いでも諦めたくないんです。だから、私を好きになるまでは返事はしないでください‼︎」

「んーそうきたか…………じゃあ、付き合う?」

「へっ?」

最近少し耳が悪くなったのかな?

付き合う?とか聞こえたんだけど?

「だから付き合おうって言ってるの‼︎」

「え、あ、は、はい」

そっと手を差し出された。

その手の前でうろたえる私の手を取って先輩はぎゅっと握った。

夕陽が私たちを祝っているように優しく照らす。

私の頬も先輩の頬も淡い朱色に染まっていた。

**

ふと先輩の部屋を見回す。

何度も入ったことのある部屋だ。

何も変わらない。なのに不自然だ。何かが違う。

先輩の部屋はいつもと変わっていないんだ。そう、私がこの部屋に初めて入った時と。

何かと不思議に感じる。

初めて入った時は緊張してほとんど覚えていなかったが今、よく考えてみるとおかしい。

どうしてこの部屋には女物が多いのだ?

先輩には小学生の妹の(あかり)ちゃんがいるが、灯ちゃんが使うようなものではない。

そして、どうしてペアだったと思われるアクセサリーがあるのだ?

前で本を読んでいる先輩に

「あの、これってなに?」

ペアだったと思われるアクセサリーを見せると先輩は

「ペアアクセサリーじゃないか」

と言った。その顔には焦りも不安もなくただただ当たり前のように入っていた。

「いや、ペアアクセサリーということはわかるんですけどどうしてこれがあるのかわかりません」

「ああ、それは比奈からもらったんだよ」

「あ、え、比奈さんって?」

「彼女」

ん?彼女?

私はとても不思議でたまらなかった。先輩の彼女は私の筈なのに…………

「俺の彼女は比奈だぞ?」

「じゃあ、私は?」

じゃあ、私はなにだというの?

「なんだろ?」

なんだろうって…………意味がわからない。

「比奈には君と付き合っていいと言っているし、いわば正室と側室みたいな?」

先輩が言うところによると、

高校生になり同級生の彼女ができたらしい。それが坂倉比奈。比奈さんは優しく天使のようで先輩は一目惚れだったらしい。そして先輩はある冬の日、自分好みの後輩が告白してきた。断ろうと思ったが好きというまで返事はさせないという後輩が面倒くさく、付き合ってすぐにフろうと思っていたが付き合っていくうちにまあまあ好きになったから比奈さんに許可を取ったらしい。その時、比奈さんは「他の子と付き合うのはいいけど私が一番じゃなきゃヤダ」と可愛らしく言った比奈さんにokといい私とそのまま付き合ったらしい。

なぜかモヤモヤとした。

モヤモヤするのは当たり前だ。

だって、彼女だと思ってくれていると思っていたのに先輩は私のことを二番目だと思っていたんだ…………

でも、あなたが私を一番と見てなくてもそれでも、私の一番は先輩だから…………

そういうことを思っていた筈だったのに…………

日当たりの良い秋の日、私と先輩は映画を見に来ていた。

ありふれた恋愛映画の中で一際、変だった話を見た。

その話は失恋した少女が右も左も分からない異世界に来ていろいろな人に愛される話だった。

恋愛なのかギャグなのかシリアスなのかさっぱりわからないけどとてもおもしろい話だった。

最後は失恋した好きな人のことを最後まで想っていたというハッピーエンドなのかバッドエンドなのかがわからない最後だった。

しんみりとした空気の中先輩と手をつなぎ道を歩いていた。

「あれ?(ひかる)?隣の子って誰?」

知らない男の人が話しかけてきた。

「あ、菖蒲(あやめ)。この子は俺の妹みたいな存在だよ」

「へぇ〜…そうなんだ。まあ、坂倉がお前にはいるから当たり前か」

…………そう。比奈さんが一番で、私が二番だから…

「でも、この子がお前のことを恋愛感情で見てるかもよ?」

「私は兄としか晃さんのことを見たことがないんです。小学校の頃から仲良くて…」

小学校の頃から仲良いっていいのは嘘。でも、小学校は一緒だったんだよ…

そっと繋いでいた手を離す。

「あ、もう家に帰らないといけないので帰りますね」

「あ、じゃあな。晃の妹分」

『晃の妹分』彼女と思われなければ妹としか思われなかった。

これでいいのかもしれない…………いや、良くないだろう…………

だって、どんなに先輩を好きになったって結局、二番目の位置は決して変わらないのだろう。

私は思うんだ。それなら、先輩を諦めて私を愛してくれる人と付き合えばいいんじゃないかと。そうすれば、私がその人を愛せば愛すほどその人だってその分の愛は返してくれるしその人の一番にもなれるのだ。

先輩とこれ以上一緒にいたらいつかは先輩の妻公認の愛人となってしまう。そうすれば先輩は私のことを一番どころか二番さえも思ってくれないだろう。

それなら、私を一途に愛してくれる人と付き合おう。だから…先輩との関係を終わらせよう。

**

流れ落ちる涙を拭わず大きな声で前にいる先輩に言った。

「あなたの一番になれないのなら、もういい。私はこの恋を終わらせにきました。先輩‼︎この関係を終わりにしましょう!!!!!!!!!!!」

先輩は驚いた顔をしたあと優しそうに微笑み口を開こうとした。

「り「うわぁぁぁぁぁぁぁっ」」

先輩が私の名前を呼ぼうとしたのだろうか?しかし、落ちていく私の悲鳴にかき消されていた。

最後に見たのは先輩が手を伸ばしているところだった。

**

「んー…………な…………」

母だろうか?私を呼ぶ声がする。

「お…………かあさ……ん」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!アベルゥ‼︎起きたよ!!!!!!!!!!!」

ぼんやりとした頭で周りを見渡す。素朴できれいに掃除されている部屋だ。茶色と白で統一されている部屋だが中央にあるテーブルの上の青い花がとても綺麗だ。

そんな感想を述べているとドアがバンッと開き藍色の瞳と青ぽい黒髪が印象的な青年と藍色の瞳と空色がとても綺麗な少年が私の顔を凝視してきた。







**

なんて不便なんだ………………






この世界に来たのはほんの数日前。

私は空から落ちてきたらしい。ならば死んでいるのでは?と思うがクッションみたいなのが下にあったのかわからないが死ななかったらしい。

そんな不思議な光景を目の当たりにした。藍色の瞳と青ぽい黒髪の青年のアベルと藍色の瞳と空色の髪が綺麗なライに私は拾われた。

二人は街から少し離れた森が茂る山で暮らしていた。

アベルはクールそうな外見だか心優しくイケメン。ライはやんちゃな美少年。二人は案外似ているが血は繋がってないらしい。孤児だったらしくて兄弟感はあるけど。

まあ、私はこの世界に来たのである。

よくある剣と魔法で溢れる世界………………ではなく、機械がたくさんある現代のような世界………………でもなく、とても不便な世界だった。

日本のようにスイッチを押すだけでいろんなことができるわけでもなく私はとても困っている。

この世界はお金などで売買などはあるけれどもやはり不便。

かなり不便。

まず、この家から街に行くのは徒歩。2時間くらいかかる。

この家が街から遠いのが悪いんだ………………

そして、洗濯はもちろん手洗い。

トイレはそこらへん。

衣類は数枚しかないらしい。高いから。

電子機器などないから人から人えの伝達は手紙。

しかし、紙は高いから羊の皮だっけ?そんな感じの。

ご飯の味付けはシンプル。

嫌いではないけど物足りなさがある。

挙げれば挙げるほど出てくるので以下略称

とにかく不便。

街の技術は全然進んでないから全然発達しない。

王様や貴族が多く住む王都では案外技術が発展しているらしい。

魔法を使える人も数えられるほどしかいないがいる。

しかし、魔法を使える人の魔法はほとんどがヒールとか回復系とかそこらへん。

生活魔法とかないんですかぁ?回復系はどうでもいいから火とか水とか使いたい。そしたら料理だって楽になるしトイレとか作れそうじゃん。

お風呂入りたいし…………

というわけで私は思いついた。

《魔法を作ればいい》

私が日本にいるときよく見ていたのは電子書籍。その中でも特にファンタジーが好きだった。幼女がいろいろ活躍するのが好きだった。

そして、なぜか小難しく魔法について語られた小説もあった。意味不明な文章だったが少し厨二がかかっていた私はそんなことをメモに書いて暗記していた。

大人になったら黒歴史になるということも知らなかった私はこのことを暗記して友達に痛いセリフを吐きながら大声で言っていた。

そんなことが今役に立つとは過去の私は知らないだろう。

覚えているのは体の中に変な力があってそれが以下略

というわけで実践してみよう。

厨二がかかっていた時もやったができなかった。そのことを当時の私は魔王のせいだと言っていた。

本当恥ずかしい…

学校で右腕に包帯を巻いたことも恥ずかしい。

まあ、そんな過去は置いといて、しっかり魔法をやろう。

えっと…………変な力が以下略

で、指先にその力を集めてっとここで厨二くさいセリフを言えばいいのだろうか…………過去の私なら普通にきっと言っていただろう…………しかし、今の私は羞恥心というものを知っている大学生だぞ!

で、でも言わなければ魔法はできないのだろう…………もう、無詠唱で良くない?

「我を灯せファイヤァァァァァァァァ」

指先から出てきた火、いや炎は私の指先から空に向かって伸びている。

灯せと言ったはずなのになんか人殺せそうなものができたね…………

じゃあ、今度は水をやろう。

えっと、水は体の中の冷たい変な以下略

で、指先に集めて

「地を濡らせ作物を育てろレイン‼︎」

今度は空に向かって指差してみたんだけど何にも…………豪雨だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!

水害だろう…………

んじゃ、次々

「リーフブリザード」

痛いセリフを吐かなくてもできるらしい。これはいい発見だ‼︎

ってかさぁ‼︎私思うんよ。氷とか風とか使えないのかなぁって。

氷とか水と同じ感じでやればいいんじゃねー?

「アイスロック」

適当に行ってみたけどなんか岩みたいな氷が空から落ちてくる…………って、うおあぶね。

バリアって感じの貼りたいよねぇ…………まぁ、それも後々やっていこう。

「ウィンド」

まぁまぁ風が吹くね。冬には使いたくないよ…………



結果

案外簡単に魔法は使えた。

火と雷は同じ感じで使える。水と氷。草と風。という感じ。光とか闇とかあるのかな。某ゲームではネズミは雷タイプだったな…………光は雷?いや、ノーマルタイプ?闇はゴーストタイプ?まぁ、後々やっていこう。

そして痛いセリフを言わなくても魔法は使える。

考察

頑張ればなんでもできる(白目


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