第七十九話~明日は体育があるよっ!!~
「じゃあまた明日。」
「はい。また明日学校で。」
「バイバイ、茜ちゃん。」
そう言って、茜は葵さんを背負いながら歩いていった。
何故茜が葵さんを背負っているのかというと、葵さんがいきなり茜に「おんぶしてー。」といって、茜は葵さんの言うことを聞いておぶったからだ。
葵さんはそのまま寝てしまったけれど。
「それにしても茜ちゃん大丈夫かな?」
家に入ってすぐ優香がいった。
「どうして?」
「だって、葵さん茜ちゃんと背丈とかほとんど変わんないよ?」
「大丈夫だろう。あの子、力結構あると思うしな。」
自信ありげに言う兄さんを見て、僕たちはそれ以上なにも言わなかった。
「優衣ちゃん、明日は体育があるよっ!!」
「そうなんだ。じゃあ、体操服の用意しないとね…………どこにあるの?」
「…………お母さんに聞いてくるっ!!」
優香はそう言って部屋を出ていった。
やけにテンションが高かったよ。
…………それにしても、明日ははじめての体育だ。
着替えはどうするんだろう?
別に女子だけで着替えるとしても別に僕はいいんだけどね…………唯ちゃんは大丈夫かな?
僕はそんなことを思いながら、優香が戻ってくるのを待っていた。