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第六十七話~そろそろいかねぇか?~
「「「行ってきまーす。」」」
僕たちは家を出た。
「おはよう。」
家の前には挨拶をしてきた唯ちゃんと、
「おふぁようこじゃいます…………。」
眠そうな咲さんがいた。
朝は弱いのかな?
「あれ?咲ちゃんと…………誰?」
咲さんの後ろには、家からでてきた由紀がいた。
「えーっと、咲さんの姉の唯ちゃん。」
「初めまして、不知火 唯です。」
「あっ、こちらこそ初めまして。咲ちゃんと同じクラスの藤川 由紀です。」
唯ちゃんは由紀の自己紹介を聞いてから、こちらをむいた。
「…………優衣のいってた友達?」
「うん。その中の一人だよ。」
「じゃあこれから宜しく、由紀。」
「あっ、宜しくお願いします…………学年は2年ですか?」
「違うよ。同じ1年だ。」
「…………背が高いんだね。」
「まあな。俺元々男だし。」
…………唯ちゃん、口調が戻ってる。
「じゃあ、そっちの優衣と同じ状態ですか?」
「まぁ、そういうこと。」
「…………話してるとこ悪いんだが、そろそろいかねぇか?」
兄さんの一言で、僕たちは今登校しようとしていたことを思い出した。