第五十三話~番外編~唯と優衣の物語~
「おきろー。」
「…………ん、だれ?」
僕は頭を抱えながら起きた。
「だれでもいいだろ?」
そういってきたのは、見僕の足元にいた知らぬ犬だった。
…………あれ今この犬…………
「しゃべった!?」
「…………しゃべっちゃダメだったのか?」
「ダメだよ!!世の掟に反してるような気がするから!!」
「…………そういうことなら、気にしなくて大丈夫だ。ここは夢のなかだから。」
「あっ、そうなんだー。じゃあ頬をつねればいいんだよね。」
こんな変な夢はごめんだよ。
犬が人間の言葉を話す夢なんて。
僕はそう思いながら、頬をつねった。
「痛いよぅ…………。」
「そりゃあ、案だけ引っ張ったら痛いに決まってるだろ?」
犬は、あきれたような顔をした。
腹立つなぁ、犬にそういうこと言われると。
「それよりお前、ここから早く出たいか?」
「えっ…………勿論!!」
「じゃあ今から言うことを全部やるんだぞ」
そう言って犬は僕の横を通りすぎて、僕の後ろにあった箱に入った。
いつからあったんだろうか?
僕は犬がその中から出てくるのをじっと待っていた。
十分ぐらいたった頃だった。
箱の扉が開いた。
「早く何するか教え…………あれ?」
「ん、どうしたんだ?」
中から出てきたのは、銀髪の女の人だ。
誰だこの人?
「もしかして、わからないのか?…………さっきはいった犬だよ。」
「…………ホントに?」
「嘘じゃない。犬の姿が楽だから犬の姿だったんだ。」
「そうなんだ…………そういえばお名前は?」
「唯だ。『不知火唯』。それで、君の名前は?」
「僕は、桐崎 優衣です。」
「…………まぁゆいどうし仲良く行こう。」
「はいっ!!」
僕達は握手した。
とりあえず、スカートとか色々試着させられて、スリーサイズ図られて、一緒にお風呂入って色々されたよ…………僕もうお婿に行けない、ってくらい色々。
…………いや、今はお嫁か。
「とりあえず、色々できたからまた今度ね。」
「えっ…………また会えますか?」
「…………いつかまた…………」
そう言って彼女は消え去った。
僕の記憶からも。
結構終わり方とか、文章が滅茶苦茶なような気がする。
とりあえず、この「唯」がまた出てくるかは、まだ決めてないです。