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第五十一話~お邪魔してまーす。~
兄さんの部屋は相変わらず本だらけだった。
結局手ぶらで部屋を出たし。
「寝ようかな?」
前を歩いている優香が言った。
昼寝かぁ。
でも、今寝ると夜寝れないようなきしかしないなぁ。
そう思いつつも、 僕達は部屋に戻るとベッドに寝転び、そのまま寝てしまった。
僕が目覚めたのは、夕方のことだった。
優香は横でまだ寝ている。
「喉乾いたなぁ。」
僕は部屋を出た。
僕がリビングに近づくと、中からいい臭いがした。
兄さんがなにか作っているのかなぁと思った。
なかに入ってみてみると、中には小さな小学生…………ではなく葵さんがいた。
「あっ、優衣ちゃん。お邪魔してまーす。」
「葵さん、こんにちは。茜は?」
「お手洗いだと思うよ。」
「そうなんですか…………今日は兄さんに用があったんじゃ。」
「まあね。昨日のお礼に晩御飯を作ろうかと思って。」
「成る程。」
それにしても、台にのって料理するなんて、ちょっと可愛いかも知れない。
写真撮っちゃダメなのかな、と思いながら葵さんを見ていた。