第三十七話~優衣ちゃん、暇だね~
「どうしたの?」
「…………隆弘さんは、静香さんが元男だってことは知ってるんですよね?」
「そうだよ…………今は女だから関係ないじゃねえか!!って言われてね。まぁ、私も隆弘の事は好きだったからね♪」
「そうだったんですか…………」
僕も男の子が好きになるのかなぁ?
…………それとも女の子?
…………今は考えないでおこう。
「静香姉は、男から女になってよかったって思ったことある?」
優香の不意の質問に静香さんはすぐに答えなかった。
「…………あるよ…………隆弘とも結ばれたし、色んな経験もできたし、女になってよかったって思うことは沢山あるよ。」
そう言って静香さんは微笑んだ。
僕もそう思うときが近い将来来るんだろうなぁ。
あれから、静香さんは下に降りて母さんと飲んでいた。
何故わかるかって?
下が騒がしいからだよ。
「優衣ちゃん、暇だね。」
「そうだね…………兄さんの部屋にでもいく?」
「うん!!」
僕達も下に降りた。
兄さんの部屋の近くまで来たとき、中から兄さんが出てきた。
「兄さん、ゲームしてもいい?」
「あぁ、別にいいよ。」
そう言って兄さんはトイレにいってしまった。
久しぶりにゲームするけど、暇潰しには丁度いい。
「優衣ちゃん、早く早くっ!!」
優香は先に入って、用意を先にして座っていた。
「ごめんごめん。じゃ、やろっか。」
僕達はゲームをし始めた。