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第三十五話~姉さん、久しぶりー~
兄さんが静香さんにお茶を出してすぐのこと、
「ただいまー」
母さんが帰ってきた。
「姉さん、久しぶりー」
「静香、久しぶりー…………髪染めてないんだね」
「こっちの方が説明しやすいし」
静香さんと母さんは僕らのことを忘れたのか、楽しそうに話始めた。
それにしても、静香さんが男だったなんてね。
…………どんな感じだったんだろ?
「静香さん」
「どうしたの、優衣?」
「静香さんが男だったときの写真ってありますか?」
「あるよ…………ちょっと待ってね」
そう言って静香さんは鞄から写真を一枚取り出した。
「はい。この写真しかなかったんだけど」
僕は写真を見た。
…………イケメンだ。
すごいかっこいいよ、静香さん。
「その時は、翔って名前だったんだけど 、あなたと同じで名前は変えたの」
「そうなんですか…………」
まぁ、女で翔はおかしいような気もするし。
…………でも、今はちゃんと静香として生きてる。
僕も優衣としてきちんと生きなくちゃ。
今回は少し短いかもです。
熱が下がらない…………