第三十三話~僕は多分失神するよ~
「なんだか最近優香とお風呂によくはいってるような…………」
別に嫌じゃないけど、目の前でいきなり優香が体に巻いてるタオルがとれたりしたら、僕は多分失神するよ。
恥ずかしさのあまりに。
逆に僕のタオルがとれても、多分同じことになる。
でも、優香が入りたいっていうから僕は一緒に入るんだけど。
「優衣ちゃん、来週から学校始まるね~」
「あっ…………制服あるのかな?」
「多分私と同じサイズのやつが1着あったよ。多分優衣ちゃんの制服だと思うけど」
「それなら良いんだけど…………」
そろそろ出ようかな。
優香はまだ体洗ってないし。
「優香、先に出るね…………ゆっくり入って」
「うん」
僕はお風呂から出た。
僕は服を着てから、リビングに向かった。
「優衣、風呂はいったのか?」
「うん…………またアイス食べてるの?」
「あぁ…………買いすぎたしな」
自覚はあったんだね。
でも、そう思うなら最初から買うのは少しだけでよかったと思うけどね。
まぁ、明日も食べられるから僕は良いんだけど。
「優衣も食べるか?」
「僕はいいよ。お茶飲みたいし」
「そうか」
兄さんはそう言ってアイスを黙々と口に運んだ。
よくそんなに食べれるよね。
「勇樹ー」
そう思ったとき、家の外から女の人の声が聞こえた。