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今日から僕は僕じゃない  作者: 氷瀬 豊
第一章~今日から僕は僕じゃない~
31/100

第三十一話~どこかで聞いたような?~


「兄さん、アイス買いすぎ…………」


「そうか?」


なんでアイスだけで千円以上してるんだよ…………

もしかして、僕がアイス買おうなんていったからなの?

…………でも、僕が買ったのは100円にも満たないアイスひとつだよ?

それなのに、そんなに買う必要あるのかな…………


「勇樹ー」


僕たちがとぼとぼ歩いていると、後ろから女の人が、兄さんの名前を呼んだ。


「葵…………か。はぁ」


ため息をつきながら兄さんが言う。

葵…………どこかで聞いたような?


「なんで、そんなに落ち込むの?この美少女、葵ちゃんになにか不満でも?」


「兄さん、この人誰?」


こそっと兄さんに言う。


「藤崎 葵…………お前の友達の茜ちゃんの姉だよ」


…………姉?

とんでもなく小さいんですけど?

僕より小さいよ。

多分…………茜と同じくらい。


「私無視して、なにこそこそ話してるの?…………もしかして彼女!?」


「違うよ。妹だ」


「妹…………もしかして、優香ちゃん!」


違うよ、葵さん。

……茜にはもう言ってあるし、別に言っても…………


「…………兄さん、あの事別に言ってもいいよね?」


「?…………お前がいいなら、言えばいいんじゃねえのか?」


「なになに?何かあるの?」


葵さんはこちらに顔を近づけてきた。


「えーっと…………僕は優香じゃなく、優衣って言います!」


「優衣ちゃんって言うんだ…………年は?」


「15です」


「15で髪染めちゃダメだよー…………あれ? 勇樹の妹は茜と同い年の優香ちゃんだけで、弟さん…………勇翔くんがいるって聞いてたんだけど…………」


「勇翔は僕です…………わけあってこの体で過ごしています」


「へぇーそうなんだ…………って、えぇぇぇぇ!?」


すごく驚いてるね…………でもこれは事実なんですよ。


「あとこの髪は地毛です」


「そうなんだ…………日本人なのに、地毛が金髪…………こういう人って他にいるのかな?」


「多分いると思います」


少なくともお祖母ちゃんと叔母さんはそうだろうし。


「…………あっ!優衣早く帰るぞ!」


「えっ、どうしたの兄さん!」


「アイスが溶けちまう!」


僕は腕を引っ張られる。


「悪い、明日なら俺も家でいるから、暇なら妹つれてこいよ!じゃあな!」


「ちょっと兄さん!…………葵さんさようならっ!」


僕は兄さんに腕を捕まれて、家まで走っていった。

更新遅れてすいません。

明日も更新できると思います。

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