第二十二話~…………誰ですか?~
まあ茜がちゃんと聞いてくれるだろうけどね。
「その子…………誰ですか?」
茜が優香に聞いた。
それにしても、いつもより元気がないのか、声がいつもより小さい。
この姿じゃ初対面だからかもしれない。
茜は初対面の人にはこうやって声を小さくして話す時がよくある。
元々小さい声なのに。
「えっーと…………姉の優衣ちゃん」
優香はそう答えた。
あってるけど、違和感あるな。
「優香にお姉さんなんていたのか?」
「一昨日できたの」
それもあってるけど、事情を知らない人が聞いても何言ってるか分かんないと思うんだけど…………
「そうなのか…………それより勇翔は?」
「お前はそれしか言うことがないのか!」
僕は思わず言ってしまった。
「仕方ないだろ…………って、その言い方…………もしかして、勇翔なのか?」
「うん♪」
「そうだよな、違うよな…………って、えぇー!?」
大翔はそう言って驚いてから真面目な顔をして、僕をまじまじと見つめてきた。
なんか…………
「怖いからやめて」
「すまん。本当に勇翔なのかと思って」
見ただけでわかるなんてすごい。
「勇翔くん…………何ですか?」
「そうだよ茜。まぁ今は優衣って名前だけど」
「優衣さん…………」
「うん。でも、これからもいつもみたいに接してね」
「おう!」
「分かりました」
二人は即答した。
三連休が終わります。
そしたら今週は塾ばかりです。
更新が出来ない場合があるかもしれませんが、できる限りの事はやろうと思っております。