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第十六話~ふぁ~い…………~
僕たちが部屋にはいると、優香がベッドで寝ていた。
「こんな時間から寝たら、夜寝れないよ」
僕は明日の事も話しておかないといけないので、優香を起こした。
「ふぁ~い…………」
優香は目を擦りながら起きると、ぐぐっと背伸びをした。
「優香、明日お昼から由紀の家に行こうと思うんだけど、明日は何も約束とかない?」
「ないよ。でも、何しにいくの?」
「茜と大翔を呼んで、僕の事を話しておこうと思うんだ」
「茜ちゃんと大翔くんに?」
「うん。同じ高校に通うんだったら事情を知ってる人間は多い方がいいとおもって」
「分かったよ…………喉乾いたから下行ってくるね」
そう言って優香は部屋を出ていった。
明日は茜と大翔に久しぶりに会うなぁ。
僕は寝ながらそう思っていた。
何しろ最後にあったのは合格発表の日で、半月近く前の事だからだ。
「早く明日にならないかなぁ♪」
僕はそう呟いてから、先に寝ている優香を見て、眠りについた。