第一話 ~今日から僕は僕じゃない~
俺の従兄弟、とは違って普通の性転換ものです。
更新ペースを後日載せたいと思います。
その日から僕『桐崎 勇翔』は『桐崎 勇翔』ではなくなりました。
ジリリリリリ
目覚まし時計の音が部屋中に響きわたる。
先に時計のボタンを押そうと思い、僕は手を時計のある方に持っていくが、手はなかなかとどかない。
何でとどかないんだろう、と思っていたその時、やっと手がとどいた。
僕はゆっくり起き上がり背伸びをすると、そのまま洗面所に向かった。
僕は歯を磨き、顔を洗って、出しておいたタオルで顔をふいた。
顔を洗ってやっと目が覚めてきたのか、意識がはっきりとしてきた。
何気なく鏡を見ると、そこには僕ではなく、金髪で背は僕より少し低めの美少女がたっていた。
…………まだ寝ぼけてるのかな、と思い僕は部屋に戻った。
部屋の前まで来ると、中から音が聞こえてきた。
きっと兄さんの『桐崎 勇樹』が起きたのだろう。
僕が部屋に入るとに兄さんがこっちに目を向けてきたので、
「兄さん、おはよう。」
と言った。
声が裏返ったのか、妙に高い声だったけど…………。
そんな挨拶に対して兄さんは何故か驚いたようで、
「優香なのか…………。」
と聞いてきた。
因みに優香とは、僕の双子の妹である。
…………って、
「なんで優香と僕を間違えるのさ!」
「僕…………そうだよな、優香が金髪にするわけないよな…………」
金髪?
…………なにか引っ掛かるなぁ。
「あの…………どちら様でしょうか?」
兄さんは他人行儀でさっきの言葉を考えていたに話しかけてきた。
なんの事かはさっぱりだけど。
「もしかして、優香のお友達ですか?」
「兄さん寝ぼけてるの?僕だよ僕。」
「…………そういわれても、俺はあんたを知らないんだよ。」
「知らないって、弟の顔も忘れた?」
「弟って…………君、女の子だよね?」
女の子って、確かに声はいつもより高くて…………
あれ?そういえば、金髪とかなんとか言ってなかったけ?
「兄さん、僕の特徴は?」
「えっーと…………金髪美人?……えっ、もしかして外国人?肌は白いし、目は青いし…………。」
「…………ちょっと……待ってて兄さん!」
僕は洗面所に駆け込んだ。
「うわぁーーー!?」
鏡に写っていたのは僕ではなく、さっきの少女でした。
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